乗合タクシー「あづみん」/旧5町村の運行エリア見直す時期ではないか

いまだ旧5町村の運行エリアで動く「あづみん」

~安曇野市議会9月定例会
     小林じゅん子の一般質問(その2)~

 ちょうど一般質問のこの日10日は、あづみん運行の8周年を迎えた日でもありました。その日の市民タイムスの報道によると、延べ利用者数が70万人を達成したとのこと、非常にうれしいニュースが出ていました。
 このデマンド型の乗合タクシーあづみんですが、年々利用者も増加して、市民の生活を支える足としての一定の役割を果たしております。通告書にはこの一定の役割と書きましたけれども、一定どころか非常に大きな役割を果たしていると言ったほうがいいかと思います。
 特に、高齢者や障がい者の皆さんの足として定着しており、このあづみんのシステムはデマンド交通の成功例として全国的にも注目されております。
 しかし、エリアを越えて利用する場合の乗り継ぎが必要であること、あるいは戸口から戸口までとはいえ目的地までおおむね1時間をかかるということが前提となっていること、そもそもエリアの設定が合併前の旧5町村のままになっていることなど、利便性向上に向けての大きな課題があります。

【小林質問】 運行から8年が経過する今年度、安曇野市地域公共交通会議や地域公共交通協議会では、あづみんの利便性を向上させるため新たな運行形態などについて研究を開始するということになっているが、その具体的な内容は。

【政策部長】 具体的な改善策の検討としては、車両配置の適正化や予約システムの改善が中心であり、あづみんの運行システムの根幹をなす共通乗合エリア等の見直しについては非常に高いハードルがある。
 予約がとれなかった等の状況を的確にとらえるため、運行管理を委託している市社会福祉協議会にデータの収集をこの9月より依頼した。当該データによりまして需要を適切に把握し、むやみに車両をふやすことなく応援便の運行で対応できるかどうかを検討し、改善可能な場合には、なるべく早期に対応をしていきたい。

【小林質問】 あづみんのシステムは共通エリアというものを設けて、それを我慢することによって多くの人たちの利便性、特に定時性を確保しているシステムだと思うので、共通エリアをなくせとは言わないが、エリアの見直しはぜひ必要だと思う。エリアの設定が合併前の旧5町村のままになっているため、堀金地域だけが30分、その他の地域はおおむね1時間以内での運行ということで差が大きい。堀金周辺にもう少し運行エリアを広げるとか旧町村の枠を外せば、全体として時間短縮の利便性が向上するのではないか。

【政策部長】 エリア設定はどこで線を引くかということが非常に難しく、タクシー事業者の理解が大前提ということもあるが、現行システムをさらにいいものとしていくため、各協議会等で慎重に検討していく。

【小林質問】 現在運行している福祉バス、これをあづみんにシフトしていく考えはないか。

【福祉部長】 福祉バスの利用者の現状は、穂高老人保健センター行きは1日平均約25名の方が利用しているが、それ以外の運行については1日平均の利用者はいずれも1桁台。利用者も固定している。
 国土交通省の通達で貸し切りバスの料金制度が新しくなり、今年度よりマイクロバスを使用する福祉バス運行の料金が約30%値上がりした。このような状況の中、福祉バスは「あづみん」への方向転換を図らなければならない時期に来ているのではないかと考えている。

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