新総合体育館の維持管理費は年間2,332万円という説明ですが
~安いと思ったら、なんと人件費は含まれていない~
まずはお知らせです。新体育館整備基本計画に関する市民説明会が下記のように開催されますので、ぜひ参加されご意見どしどしお願いします。
※説明の終了後、質疑応答の時間があります。
1、7月24日 日曜日午後3時 市役所本庁舎4階 大会議室
2、7月26日 火曜日午後7時 明科支所 会議室3
3、7月27日 水曜日午後7時 三郷公民館 講義室
4、7月28日 木曜日午後7時 堀金公民館 会議室1
5、7月29日 金曜日午後7時 市役所本庁舎4階 大会議室
6、8月 1日 月曜日午後7時 穂高公民館 第1・2会議室
こういった行政側からの説明会は、参加者が少なかろうと何であろうと「ちゃんと市民に説明しましたよ」というアリバイ作りに利用されてしまうような気がして、私自身は前向きな気持ちになれずにいます。
7月15日の議会全員協議会では、市民説明会に先立って議会に対し「新体育館整備基本計画に関する市民説明会」の説明が行われました。その中で総工費28億円~38億円の大事業であること、施設規模として延床面積8450平方メートルで観客席数2000~2500席、駐車場台数300~400台という案が示されました。
建設費の財源としては、「この期に及んでまだ使う気か!」と言いたい合併特例債(合併に伴う有利な借金、使用期限が32年度まで)を利用するとのこと。そこで心配になるのは、平成32年度内に工事が完了しない場合、頼みの合併特例債は使えないという厳しい現実。体育館建設が平成31~32年度ということでは、東京オリンピックに向けての建設需要と重なり、資材の高騰や人手不足などで32年度中に建設が終わらない可能性も十分に考えられます。
今回の市民説明会で聴取した意見や要望を受けて、体育館の規模や整備内容の見直しもあり得るとのことですので、建設に期待する方々はもちろんのこと、疑問を持っていたり、建設には反対なんだけどという皆さんも、ぜひ説明会に出掛けていただきたいと思います。
以下、私が国体競技会レベルの総合体育館建設に反対する理由です。
安曇野市の公共施設白書(平成25年4月)によれば、これまでと同様に施設を作ることは財政的に困難です。
施設の廃止、統合、縮小等も含む公共施設再配置計画と矛盾するのではないか。大規模公式スポーツ施設?健康スポーツのための身近な体育館施設?市民ニーズはどっち!?
市は昨年6月に「安曇野市公式スポーツ施設整備計画」をまとめ、豊科の南部総合公園に「安曇野市の総合体育館」を整備する方針を示しました。
昨年9月議会では地元選出の竹内議員がこの計画について質問し、宮沢市長は「合併特例債期限内に総合体育館の整備を推進する」と答弁。「安曇野市の総合体育館」として国体競技会レベルの利用を基本に、28~38億円の事業規模を想定。関連予算は12月議会に補正予算を組む、ということになりました。
ここで強調されたのは、体育館建設は合併協議会(12年前)での合意事項であるから、ここまで建設計画が滞っていたこと自体が問題だということ。
しかし、体育館建設を合併協議会での合意事項に押し込んだのは旧豊科町の村上町長(現副市長)であり、駆け込み事業としかいえないような形ばかりの計画でしたから、合併後の事業実施において後回しになったのは当然の流れではなかったか。私はそのように理解しています。
それが、なぜこうして急展開したのか?合併後10年を経て、これからの安曇野市に本当に必要な体育館はどのようなものか、改めて市民に問うことなく進めていくという宮澤市長の姿勢には大いに疑問を感じています。
一般市民にとっては、体力づくりや健康増進、趣味のスポーツのための身近な体育館施設が必要だという声を多く耳にします。市民ニーズはそこにあると私も思うのですが、どうでしょうか。また、市民がよく知らないうちに、こうした大型事業がどんどん進められていくことについて、市民のみなさんはどう感じておられるでしょうか。
大きな施設を作れば、後々の維持費も相当なものです。6月24日に安曇野市の新しい財政計画が公表されたのですが、そこには新体育館の建設費用は盛り込まれていますが、なんと完成後の維持管理費や人件費までは計算に入っていないのです。これから始まる市民説明会に配布される説明資料にも、財政的な裏付けのない数字が書かれています。質問されなければ答えなくてもすむように、数字の出し方を「ひとひねり」しているのです。
維持管理経費が年間2,332万円とあり、これだけの金額ですむのかと疑問に思ったので、聞いてみたら「人件費」は入っていないというのです。このあたり、皆さんからも説明会でしっかりと質問してほしいです。