マウンテンバイクコース平面図化業務委託ってなに

~自転車での健康づくりにマウンテンバイク?~

この12月議会に提出された令和2年度安曇野市一般会計補正予算(第7号)に、マウンテンバイクコース平面図化業務委託費というのを見つけました。そういえば、12月議会に先立つ全協(議会全員協議会)で、市が進めている「自転車を活用したまちづくり」の一環として、マウンテンバイク(MTB)コースを整備する方針だと説明がありました。その時にはあまり疑問にも思わなかったのですが・・・。次の日の市民タイムスで報じられるや、その分野に詳しい方々からご意見が寄せられ、考えるきっかけをいただきました。

そんなわけで、一般会計補正予算(第7号)のうち、マウンテンバイクコース平面図化業務委託事業費について、次のように反対の意見を述べました。

令和2年度安曇野市一般会計補正予算(第7号)に、反対の立場で討論します。
自転車活用推進計画として、「自転車での健康づくり実証実験」や、シェアサイクルの導入、サイクリングコースの設定やジャパンアルプスサイクリングロードへの参画に加え、今回新たにマウンテンバイクコースを整備する計画が補正予算にあがってきました。
マウンテンバイクコース平面図化業務委託事業 33万円です。

計画の場所は、ほりでーゆ~四季の郷周辺の里山で、コース計画を見ますと、全国大会規模の競技会が開催できるようなものを構想しているようで、クロスカントリーとダウンヒルの2種類のコースを整備するというものです。
そして、このコースを利用する選手やチーム、観戦の人たち、一般利用の観光客などが、ほりでーゆ~宿泊施設を利用したり、キャンプなどの野外レジャーを楽しんだり、さらには里山再生にもつながるという目論見のようです。

しかし、重機等を入れず里山の地形を生かした形で整備するという説明もありましたので、そうすると全国大会レベルの競技会ができるダウンヒルコースは、とてもこの場所では作ることはできません。通常、ダウンヒルコースはスキー場に併設する形で作り、リフト施設が使える前提で整備するものだからです。そういった条件がまったくない、ほりでーゆ~周辺の里山で、競技会ができるダウンヒルコースを作ろうとしたら、当然ながら重機を入れてお金もかけての大きな工事になります。はたして、そこまで大々的な整備を考えているのでしょうか。

クロスカントリーのコースは、ダウンヒルコースのような条件はありませんが、競技用のコースにするのか初心者向けコースにするのか、その利用目的によって、やはり大きく設計も建設費用も変わってきます。
いずれにしても、コース平面図を作成するにあたっての基本的な計画があまりにもおおざっぱで、疑問点、問題点が多く実現性がないので、補正予算を認めることはできません。

《その後の状況は》
総務環境委員会では、コース整備の予算について質疑があり、「規模の縮小」ととれる変更案の答弁がありました。公表から一カ月もしないうちに計画変更って、そんなに簡単なものかと疑問は深まるばかり。新年度予算にはコース建設費が出てくるはずですが、コース変更・規模の縮小ということなら、今ごろは予算の見直ししているのでしょうか。注目していないといけませんね。