常任委員会のインターネット配信を求める陳情書

~ネット配信の必要性を認めているのになぜか不採択に~

松本市議会・決算特別委員会の録画配信の画面

議会制民主主義の基本として、地方自治法第115条に「地方公共団体の議会は、これを公開する」と定められています。議会は公開が原則で、そこには「傍聴の自由」、「報道の自由」、「会議録の公表」が含まれます。ですから、今や公開の手法が技術的に進歩してきたのですから、常任委員会のインターネット配信による公開に努めるのは当然です。
市民を代表する議会が、市民のために仕事をしているか、公正に運営されているかを、市民に知らせるために議会は公開が原則なのです。市民が知らないところで、コソッと権力が使えないような仕組みになっているのです。その仕組みは常に新しくしていかなければ、議会の機能も低下してしまうでしょう。

◆陳情第2号「常任委員会のインターネット配信について」は、陳情の採択に賛成7人、反対14人で不採択になってしまいましたが、私はの次のような討論により採択に賛成しました。

平成27年に「安曇野市議会がさらに市民に開かれた議会、市民参加を推進する民主的な議会となるよう、各委員会の生中継(放送)を実施されることを求める陳情」が提出されたものの、審査未了となったことがありました。

このとき、採択とならなかった理由は「委員会室として使っていた共用会議室がカメラ等の中継用機材を入れるには狭く、環境的に整わない。委員会の生中継をしたいのはヤマヤマダがすぐにはできない」というものでした。

あれから7年、もはや環境面・技術面で即時対応できる状況にないと言っている場合ではないと思います。議会は、本会議、常任委員会のほか、全ての会議を原則公開としています。本会議においてはすでにインターネットによるライブ配信・アーカイブ配信が行われているので、3常任委員会のインターネットによるライブ配信にも、当然に取り組まなければならない最優先課題です。

環境面・技術面で即時対応できる状況にないとしても、そこを変えていこうとする熱意がある安曇野市議会なのですから、まずは本陳情を採択し、積極的に取り組む姿勢を見せるべきであると考え、採択に賛成します。

◆反対の意見としては、「陳情項目の二つの内、アーカイブ配信については先に対応可能だが、もう一つのインターネットによるライブ配信については、将来できるだけ早く取り組みたい気持ちはあるとしても、今すぐにはできないことが明らかなので、(一括採択の原則により)不採択にせざるをえない」ということに集約できますが、これはできない理由を言っているだけのように思われ、私としては残念に思いました。