安曇野市議会12月定例会 小林じゅん子の一般質問(まとめ)

~香害対策に向けて実態調査を、行政財産の貸付けは?~

こども白書2022年には「香害」と化学物質の問題が取り上げられている

(1)実効性のある香害対策に向けて早急に実態調査を

昨年2月の参院予算委員会で、岸田総理が「柔軟剤に含まれる有害な化学物質について、その影響や化学物質過敏症との因果関係等、科学的知見を収集し、対策への取り組みを進めていかなければならない」との答弁がありました。やっと「香害」が「公害」として認識されるところまで来ました。

全国に先駆け「香害」の啓発や、柔軟剤など合成香料を多用した製品の使用自粛を呼び掛けている安曇野市と安曇野市教育委員会に、実効性のある香害対策につなげるために、早急に実態調査を行うよう求めました。

 

【小林質問】 令和4年版「子どものからだと心・白書」に、「香害」と化学物質の問題が取り上げられるほど、「香害」は公害と受け止めなければならない問題だ。実効性のある香害対策に向けて早急に実態調査を行うべきでは。

【教育部長】 化学物質による香害を含め、音や光等の環境の刺激に敏感な児童生徒について実態を調査し、その状況に応じた適切な対応を行う必要を感じている。小・中学校の全児童・生徒が対象の保健調査票に、感覚過敏、化学物質過敏症等の項目を設け保護者に記述してもらうことを検討していきたい。

(2)行政財産の目的外使用および貸付けについて

◆安曇野市本庁舎に設置している自動販売機は6台。入札により業者を選定し設置使用料を徴収しています。令和3年度は6台で280万円ほどの収入。

みなさん覚えていらっしゃるだろうか?三セク・トマト栽培施設の住民訴訟。高裁判決の中で「三郷村や(合併後の)安曇野市が、指定管理者に施設を使用させるにあたり、賃貸借契約なる名称を用いて使用料を払わせたことにより、住民に疑念と誤解を生じさせ、本件紛争を増幅させてきた」と反省を求めたことを忘れてはなりません。あれから10年、市有財産の有効活用が適正に行われているか、明解な運用がなされているか疑念が生じたので、質問しました。

【小林質問】 行政財産の目的外使用や貸付けは、財務規則に「良好な状況で維持及び保持をし、経済的かつ効果的に利用されること」と規定されている。その利用・活用状況は。
【総務部長】 令和3年度の実績では、行政財産の目的外使用は106件で、土地等の目的外使用料で490万円余。庁舎に設置している自動販売機の設置料が280万円ほど。総額770万円余である。
【小林質問】 行政財産の目的外使用で不適切な手続き等の問題はないか。
【総務部長】 本庁舎のフロアを貸している団体について該当する11団体中、6団体において手続がされていないことがわかった。
【小林質問】 関係部署と財産管理課の連携が取れず、結果としてタダで貸しているようなこともあるのではないか。手続きの統一的な考え方を共有すべきではないか。
【総務部長】 今後、対処方法を整理し、再発防止に努める。