議会運営委員会で越前市と南砺市を視察(1)
~議会モニター制度の導入について~
2年ほど前、安曇野市議会主催の議会報告会で、議会モニター制度の導入を望む市民の声があり、市議会として検討することになりました。
しかし、近隣の市議会や長野県県下の議会に議会モニターの成功例もない状況であったため、議会モニター制度導入の検討は先送りで遅れに遅れてきました。こうした議会の消極的な雰囲気の中、私自身も議会モニター制度の必要性を感じながらも、なかなか提案するには至りませんでした。今回の越前市議会の取り組みを勉強させてもらい、議会モニター制度の導入に向けて一歩踏み出す勇気をいただきました。
視察日程 令和5年5月22日(月)
視察目的
(1)議会モニター制度について
(2)タブレット端末を活用した議会運営について
視察内容
(1)議会モニター制度について
・議会モニター制度導入の経緯
・議会モニター制度導入決定から実施に向けての準備スケジュール
・議会モニター委員の選考方法や議会モニター会議の内容
・議会モニター制度の成果と残された課題
(2)タブレット端末を活用した議会運営について
・タブレット端末導入の経緯、運用規定、アプリの追加、経費負担等々
《研修の成果と所感など》
・越前市議会では、社協、商工会議所、市連合女性会、市自治連合会等々の各種団体からモニター委員を推薦してもらうほか、市民からも公募で3名を選任しているが、公募の方はなかなか手が挙がらず、モニター委員を集めるのに苦労しているとのこと。
安曇野市議会では、公募のモニター委員が多数を占めて、モニター制度の趣旨や、モニターの役割等について理解不足のモニター委員が多くなったりすると、議会モニターの本来の機能がはたせなくなるのではと不安になる向きもあるが(議会モニターが議会批判、議員批判に向かうのではないかという恐れをいだく議員が多いように思います。)、そのような心配はなさそうだ。各種団体からの推薦モニターと公募市民モニターのバランスをとって、固定化しないように工夫していけばよいと思う。
・どんなふうに議会モニター会議を開催しているのか、会の持ち方、進行の仕方についても聞きたかったが、時間がなかった。従来の審議会の様な会議スタイルだけでは、モニターの主体性や創造性はなかなか発揮されないと思われるので、議会モニター制度導入にあたってはそこまで充分に検討する必要がある。
・議会モニター制度は、市民の意見を聴くことで開かれた議会を目指すといった議会改革や日常の議会運営の改善だけではなく、政策に関わる住民参加を目指すことも重要な目的。市民とともに歩み、市民の関心と信頼を得て議会制民主主義を確立していくためにも、安曇野市議会でも「議会モニター制度」の導入を進めるのがよいと考える。