安曇野市議会6月定例会 小林じゅん子の一般質問(まとめ)
~Q1.精神障がい者にも入院医療費の助成を~
安曇野市議会令和2年9月定例会(約4年前)の私の一般質問では、当時の福祉部長が次のように答弁しています。
「福祉医療給付費に対する長野県の補助基準では、1級・2級の補助対象となる通院の範囲は安曇野市と同じでございますが、県は所得制限を設けているため、県の補助対象から外れる方については市費で給付をしているところでございます。
近隣市町村の多くは、2級の手帳所持者について全診療科の通院も対象とし、各市町村単費で給付している状況にあることから、本市においても、他市同様に支援範囲を拡大していくということが課題であるというふうに捉えているところであります。
また、その課題を解決するとなると、全て今のところは市単独の財源で対応する必要があり、試算をしたところ、約1,200万円の予算が必要と見込まれることから、財源の確保も課題であり、今後、補助対象の拡大について県の動向も踏まえ、検討しているところであります。」というこで、「財源確保が課題」とまとめていました。
なので、4年後の今回の質問に当たっては、現在の安曇野市の財政状況からは、財源は自主財源で確保できるという論点で要望しようと考えていました。ところが、市側は財源のことには触れず、日弁連の意見書を引き合いに「本人の意思に必ずしも沿わない入院を助長させる恐れがあり、それが入院費助成に向けての一番の課題となっている。」と答弁しました。釈然としないので、今後も引き続き「精神障がい者にも入院医療費の助成」の課題に取り組んでいきます。
Q1.精神障がい者にも入院医療費の助成を
【小林質問】 障害者総合支援法では、身体・知的・精神の3障害を一元化し障害福祉サービスが提供されることになっているが、福祉医療費の助成については県市町村が担当しているため地域差が出ている。本市では精神障害者だけに入院医療費の助成がない。この格差を早く解消すべきではないか。
【福祉部長】 福祉医療の県の助成では、精神障害は通院医療のみで入院は対象になっていない。精神障害の場合、本人の意思に必ずしも沿わない入院を助長させる恐れがあり、それが入院費助成に向けての一番の課題となっている。
【小林質問】 入院にあたり本人の意思確認の問題と、任意入院した場合の入院費用に助成をするかしないかは全く次元の違う問題ではないか。すでに精神障害の入院に助成しているのは小さな自治体が多いが、精神障害の病識や生活の困難さを、身近によく理解したからこその助成だと思うがどうか。
【福祉部長】 本人の望まぬ入院が懸念される中、現行法令では、本人の望む入院か望まぬ入院か判別できないので、公費助成すべきか検討を要する。