議会公開の原則 コソッと権力を悪用したりはダメという仕組み

~安曇野市議会の会議録の作成費用875万円~

議会は原則公開 傍聴は自由です

市民を代表する議会が、ちゃんと市民のために動いているか、公正・公平に運営されているかを、みなさんが知ることができるように「議会公開の原則」はあります。市民の目の届かないところで、議員や議会が勝手にモノゴトを決めたり、コッソリ・コソッと権力を悪用したりはダメという仕組みなのです!

私が議員になったばかりのころ、安曇野市に合併するの前の話ですが、市民にコッソリとモノゴトを決めてしまうことがよくありました。当時の常任委員会は住民の傍聴には委員長の許可が必要で、会議録も公開されていないところがほとんどでした。住民は何がどう決まったのか知るすべもない、という状況が全国の地方議会にありました。

そんななか、合併で誕生した安曇野市議会では、本会議は当然のこと、常任委員会の傍聴は自由とし、その会議録も録画映像もネットで公開しています。議会運営委員会や議会全員協議会でも会議録を作り、公開に努めてきました。

すると、議会の公開度が上がるにつれ、発言しない・議論しないといった議員や「議員は行政に協力するもの」とカン違いしている議員が確実に減ってきたのです。市民の代表として「機能する議会」へと変わってきたことを実感します。会議録関連の予算が875万円と聞いて「えっ!そんなにかかるの?」と思う人もあるかもしれませんが、私は、市民のためにも必須の予算と考えています。

全国の地方議会に目を向ければ(県内でも)、会議録作成や情報公開が滞っている議会が、住民から乖離して機能不全に陥るようなことが現実に起こっています。公式の議事録が作られていない中で、公開されているYoutubeの映像は会議録とみなされる記録。それを本人の同意、議会の同意なくカットされたものが公開されているという事例を知り、驚愕しました。記録やデータの保全を要求しないと、議会の正しい記録がなくなってしまいます。議会、住民自治の崩壊につながります。ここは強調しておきたいです。