令和5年度安曇野市一般会計歳入歳出決算の認定について
~小林じゅん子は決算に反対するも 賛成15:反対4で可決~
マイナンバー制度や、新型コロナ感染症への対応など、地方自治体が国に従属するかのように流されており、市民を守る自治体としての責任を自覚した姿勢が見えないので、決算認定に反対しました。
6月定例議会のさなかの6月19日、地方自治法の一部を改正する法律が可決・成立しました。感染症のまん延等の国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生し、又は発生するおそれがある場合に、個別法に規定がなくても国が地方公共団体に対し必要な指示ができるとする、いわゆる「指示権」が特例として盛り込まれました。
これまで、2000年に施行された地方分権一括法により、地方自治体との関係を対等・協力とする原則の中で、国の関与は必要最小限にとどめられてきたことを思うと、これからの地方自治・住民自治はどうなってしまうのか不安がよぎります。
令和5年度の決算審議にあたっては、そんな地方自治体と国の関係性から決算を見てみたところ、マイナンバー制度や、新型コロナ感染症への対応などに、多くの課題が残されたことがわかります。
マイナンバー制度について、現行の健康保険証の新規発行廃止まで70日を切った今日の時点で、どれほどの市民が不安を抱いていることか。カード普及に向けたマイナポイント付与などの政策が「アメ」だったとすれば、健康保険証の廃止は事実上のマイナンバーカード取得義務化による「ムチ」と言えるでしょう。こうした国のマイナンバーカード普及政策に対し国民・市民が不信感を持っていることは否定できないと思います。
マイナンバーカード普及に、いやおうなしに協力を求められているのが地方自治体なのですが、こうした市民の不安や不信感を切実に感じ取っている市町村こそ、現行の保険証をなくしてまでマイナ保険証への一本化を急ぐ政府に対し、立ち止まって再検討するよう要望するなど、市民を守る動きをすべきではなかったでしょうか。
新型コロナ感染症への対応やワクチン接種の実施においても、国の方針に基づいて行う。ワクチンの安全性や有効性については、国の判断、専門機関に委ねられていので、安曇野市としての見解を述べることはできない。といった消極的な姿勢であり、予防接種法により、自治体として予防接種を提供する責任を負っているにもかかわらず、国の判断に頼りきって進めている新型コロナワクチン接種には不安を感じざるをえません。mRNAワクチンで、死亡を含む健康被害が多数出ているなど厚労省が積極的に出さない情報や接種リスクこそ、市としてしっかり伝えた上で、接種の判断ができるようにすること、これができていなかったことは非常に残念でした。
以上、地方自治体が国に従属するかのように国の意向に流されてしまい、市民を守る自治体としての責任を自覚した姿勢が見えないので、決算認定に反対します。