安曇野市議会12月定例会 小林じゅん子の一般質問(まとめ~その1)

~野焼きに関する諸問題と有効な対策について~

安曇野市指定可燃ごみ袋(大サイズ10枚入り)

平成12年ごろから廃棄物処理法やダイオキシン類対策特別措置法等により、家庭用の簡便な焼却炉が使用禁止となり、野焼きの規制も厳しくなりました。
しかし、除外規定に該当する野焼きは認められているため、農業を営むためにやむを得ないとされる廃棄物の焼却や、たき火など日常生活で通常行われる程度の廃棄物の焼却は、認められています。農業由来の野焼きは、農業の省力化や農家の高齢化に伴い、近年、増加傾向にあります。大気汚染を防止するために野焼きを禁止したわけですが、除害規定には野焼きの量的な制限がないために、大気汚染の防止はなし崩しになっている状況も見えます。

いきおい、野焼きの苦情や通報も増加しており、環境課の職員はその対応に追われる状況となっています。これら苦情や通報を単なる苦情処理で終わらせず、大気汚染=公害の苦情処理として認識し、大気汚染の防止につなげていくことが必要です。
そこで、野焼きの苦情処理に終わらず、煙害・公害対策として取り組み、環境に配慮した持続可能な処理法につなげていくために、質問しました。

【小林質問】 野焼きは禁止されているが、除外規定に該当する野焼きもあり、その判断も曖昧なため、野焼きの苦情や通報は増加している。現状と課題は。

【市民生活部長】 野焼きの苦情は令和5年度に56件。指導を受けた市民からは「昔から燃やしている」、「周りでもやっている」、「ごみで出すとお金がかかる」等の声があり、野焼き禁止が浸透していない感がある。

【小林質問】 除外規定に該当する野焼きであっても、ダイオキシン類やPM2・5等の有害物質が発生していることを踏まえると、この程度ならいいだろうと安易に庭先で燃やしている落葉は、本来どう処理しなければならないか。

【市民生活部長】 可燃ごみの袋に入れて、可燃ごみの収集日に出すのが適正な方法。

【小林質問】 本市の可燃ごみ袋はごみ処理手数料が含まれるため、一番大きなサイズの袋は1枚80円。たくさんの落葉を可燃ごみで出すには負担が重いので、落ち葉の排出に使用する可燃ごみの専用指定袋を助成してはどうか。

【市民生活部長】 今後の課題として、研究・検討を進めていきたい

【小林質問】 農業由来の野焼きについては、どのような対策が考えられるか。

【農林部長】 環境に優しい農業への関心の高まりや、肥料や飼料の価格高騰の影響から、農業由来の廃棄物を野焼きから有効活用へ転換する取り組みが始まっている。農業者に負担が生じない処理法の検討も必要。

《落ち葉の排出に使用する可燃ごみの専用指定袋の助成を提案》
落葉などを排出するには安曇野市指定可燃ごみ袋の大サイズを使うことになりますが、これが10枚入りで800円以上します。ごみ処理手数料が含まれるため高価なのです。

松本市では、この落ち葉を可燃ごみとして出すことがかなり定着している聞きますが、松本市では、ごみ処理手数料はかかりません。20枚入って大きな袋164円。1枚8円ほどになります。このぐらいの価格なら、庭先で燃やすより可燃ごみの袋に入れて出すほうが安全で簡単ということなのでしょう。

富山県砺波市では落ち葉専用ゴミ袋「グリーンバッグ」を導入し、効果をあげています。
こちらでも、通常の「燃えるごみ専用袋」(大)30円/枚に10円助成して20円/枚にしています。

ごみ袋の値段が1枚80円もする安曇野市では、落葉などの野焼きはなかなか減らないでしょう。落ち葉の排出に使用する可燃ごみの専用指定袋を助成することを提案します。

※まとめ~その2へ続く