安曇野市議会3月定例会 小林じゅん子の一般質問
~新たなシックハウス・シックスクールの原因=「香害」に
もっと踏み込んだ対策を~
令和7年安曇野市議会3月定例会は2月18日(火)に開会しました。
一般質問は、3月3日(月)、4日(火)、5日(水)の3日間行われ、15人の議員が質問を行います。
令和7年3月定例会 一般質問 – 安曇野市公式ホームページ
※小林じゅん子は、5日(水)の午前11時過ぎあたりに登壇します。今回のテーマは、新たなシックハウス・シックスクールの原因=「香害」にもっと踏み込んだ対策を、です。
従来の室内環境の検査では測定していないTVOC(総揮発性有機化合物)について、昨年11月~12月にかけて、市役所本庁舎と「香害」で校舎内に入れない生徒が在籍する中学校で、参考測定値としてデータを取らせてもらいました。予想はしていましたが、いずれも厚労省の暫定目標値を大きく超えていました。
新たなシックハウス・シックスクールの原因=「香害」にもっと踏み込んだ対策を
「香害」とは、柔軟剤や香り付き合成洗剤、除菌・消臭剤などに含まれる有害な化学物質によって引き起こされる健康被害のこと。その症状は、頭痛、吐き気、思考力低下、咳、疲労感、めまい、呼吸困難など多岐にわたる。これら「香害」の健康被害は、建築材料等に由来する化学物質によって室内空気が汚染されることで発症するシックハウス・シックスクール症候群の枠組みで捉えることができる。
以前は、建材や備品等から放散するVOC(揮発性有機化合物)が原因物質となっていたが、これらの使用規制が徹底されてきた現在では、人の体や衣類等に付着して屋内に持ち込まれる柔軟剤、合成洗剤、除菌消臭剤、制汗剤等の成分から揮発するVOCがシックハウス・シックスクール=「香害」の原因となっている。
従来の室内環境の検査では測定していないTVOC(総揮発性有機化合物)について、昨年11月~12月にかけて、市役所本庁舎と「香害」で校舎内に入れない生徒が在籍する中学校で、参考測定値としてデータを取ってみたところ、いずれも厚労省の暫定目標値を超えており、シックハウス・シックスクールの危険性が危惧される状況であった。
シックハウス・シックスクールの影響を受けやすい子どもたちの施設(学校、保育所、幼稚園、児童館、児童クラブ等)や、多くの市民が利用する市役所、図書館、公民館、体育館等の公共施設は、利用者はもちろんのことそこで働く人達のためにも、「香害」に起因するシックハウス・シックスクールの対策が求められている。
そこで、以下に質問する。
1、 TVOCとホルムアルデヒドの参考測定値データを学校環境衛生基準と比較すると、市の小中学校の空気環境はシックスクールのおそれがあるので、しっかりとした調査を行うべきではないか。(教育部長)
2、 「香害」やシックスクールの影響を受けて、登校が困難になっている児童生徒や関係者がいる学校では、「健康的な環境で教育を受ける権利」を守るため、教職員には柔軟剤と合成洗剤を使わないよう、教育委員会は指導すべきではないか。(教育長)
3、 TVOCとホルムアルデヒドの参考測定値データを建築物環境衛生管理基準と比較すると、市役所の空気環境はシックハウスのおそれがあるので、しっかりとした調査を行うべきではないか。(総務部長)
4、 「香害」やシックハウスの影響を受けて、市役所や図書館、公民館、体育館等の公共施設を利用できない、利用しにくいという市民のために、また自らの職場環境を良好に保つために、市職員、施設関係者は柔軟剤と合成洗剤を使わないようにすべきではないか。
5、 学校、市役所や公共施設では、柔軟剤や香り付け製品の化学物質の影響(香害)を無視できない状況なので、従来の空気環境調査にTVOC(総揮発性有機化合物)と浮遊粉塵の測定を加えて、香害やシックスクール・シックハウスの予防につなげるべきではないか。
6、 香害やシックスクール・シックハウスの予防のため、基本的な取り組みの強化について。