農業活性化施設Vif穂高竣工式

「地産地消」の農産物・加工販売センター

 穂高町豊里(しゃくなげ荘近く)にできた農業活性化施設「Vif穂高」の竣工式に出席しました。農業の活性化と山麓観光の拠点となる施設の建設を目的とした「県営中山間総合整備事業」による”ふれあい体験館”農産物加工・体験施設と、「生産振興総合対策補助事業」による”いち番館・味彩館(あじさいかん)”農産物直売・飲食施設の2つの建物があり、公募により「Vif穂高」と命名されてスタート。総工費7億円余、管理運営は町の女性農業関係団体を中心にした組織「信州あづみ野穂高・新鮮いち番」に委託されています。
 山麓線に面して建つのが”いち番館・味彩館”。”いち番館”は農産物直売所で、おなじみの堀金村産直センターをイメージして来る人にはちょっと物足りないかも。天井を高くして広く見せる工夫をしていても、売り場面積が狭いのは否めない。地粉のオリジナルパン、味には定評のある手作り豆腐、手打ち蕎麦など、特徴ある商品も並びますが、野菜などはスーパーの直売コーナーと大差なく、どちらかといえば観光客向けといった感じ。安心・安全・高付加価値を強調するなら、それに関する基準の表示や説明・案内が不可欠だし、もしまだ統一された安全基準や有機作物の規格がないのならば、早急に進めていただきたいと思う。
 農産物加工・体験施設の”ふれあい体験館”は、”いち番館”のすぐ裏手に建てられています。体験施設は農業体験やグリーンツーリスムの拠点として、また加工施設は営業用のりっぱな設備が備わっており、新しい商品開発など期待できそうです。一つ残念なのは、見晴らしの良いはずの多目的ホールやテラスから見えるのが、隣りの”いち番館”の屋根だけという不思議。安曇野の景色が最高のご馳走になるのに、それが無い多目的ホールは魅力半減です。もう一つ付け加えれば(気にしているのは私だけかもしれないけれど)和風を意識した内装なのに、照明器具が不釣合いで安っぽい印象だということ。
 以上、気付いたことを幾つか書きましたが、実際に営業が始まる5日以降に出かけてみて、どんな様子か見てみたり、関係者の方とお話してみたいと思います。村おこし・町おこしに成功した各地の女性農業者の活躍が注目される昨今ですが、後発の穂高町としては他地域にはない独自の取組で頑張っていただきたいところです。