台風23号・穂高町での被害の状況は(その1)

20日はアメダス観測所開始1979年以来の最高日雨量

 29日、予定されていた穂高町議会合併協議会に先立って、町から台風23号による穂高町での被害状況の説明がありました。27日には議会でも被害現場の視察をしましたので、併せて報告します。
 台風が通過した10月20日〜21日にかけての累計雨量は、穂高153mm(時間最大21.5mm)、燕岳210mm、中房225mm、烏川175mm、県の平均は150mm前後。20日の日雨量はアメダス観測所開始1979年以来の最高記録、それほどの雨が降ったのです。(写真はしゃくなげ荘北・富士尾沢川の土砂堆積の様子10月27日)
 町では、20日夕方5時に災害対策本部を設置。当初自宅待機となっていた職員も、降雨の状況をみながら警戒態勢をとるなかで、順次出勤となり災害対策活動や住民避難の勧告・非難誘導にあたりました。町の消防団も11分団すべてが出動し、100人近くの団員さんが夜明け近くまで町内各地の被災地域で水防・警戒にあたっていただきました。幸いにして人命に係るものはありませんでしたが、多くの地域で水や土砂による被害がありました。改めてお見舞い申し上げながら、報告させていただきます。

≪河川関係≫
・河川の氾濫に係り、全体では床上浸水3戸、床下浸水31戸。
・天満沢沿い山麓地区で旅館が土砂の流入により床上浸水。その下流域の別荘等で床下浸水10戸。
・富士尾沢下流(嵩下地区)で床上浸水1戸、床下浸水18戸。
・豊里地区で床下浸水2戸
・島新田地区で床下浸水1戸、
・橋爪地区で床下浸水1戸、鱒池の冠水
・小岩岳地区で床上浸水1戸
・乳房川(中央橋付近)での増水
 ※床上浸水の世帯には見舞金の支給があります。
≪道路関係≫
・被害箇所52箇所(25日12時現在)→町内の15業者が分担して復旧作業にあたり、ほぼ完了。
・主に豊里、小岩岳、古厩、牧などの別荘地内の東西道路の土砂流出による路面流出被害が多い。
≪林道関係≫
・北の沢線 満願寺入口上流20〜30m崩落、法面小規模崩落3ヶ所、路肩崩落2ヶ所、通行可
・一の沢線 崩落あり、通行可
・天満沢線 林道流出2ヶ所160m、ブロック積護岸崩壊1ヶ所
・北沢線  路肩崩落3ヶ所、ブロック積基礎洗掘2ヶ所
・その他  路面洗掘など5路線
≪農業関係≫
・取水口、沈砂池の崩壊、土砂流入 5ヶ所
・用水路などの溢流 8路線
・田畑への土砂流入 有明地区44ヶ所(耳塚、立足、富田、嵩下)、牧地区1ヶ所
・畦畔崩落 水田18個所(有明地区11ヶ所、穂高地区1ヶ所、牧地区6ヶ所)、わさび畑3ヶ所
・農作物被害は全体的に少ないが、播種したばかりの麦畑が心配される
(つづく)