議員の情報発信と言論の自由

2006年11月7日 21時50分 | カテゴリー: 活動報告

ホームページやブログを使っての情報発信は

 9月議会以後、ホームページやブログを使っての情報発信について、安曇野市議会のなかで議論となっています。きっかけは、私のブログでした。9月議会の一般質問で、ある議員が不適切な発言をしたことについて、それを批判する内容を書いたからです。
 この議論ついては、私の政治姿勢や政策の基本に関わるものであり、選挙公約にも「議会に係わる条例や規則の見直しをすすめ、密室政治になりがちな議会の透明性を高め、住民に開かれた明確な議会に変えていきます」、「市政を身近で公正なものにするため、ホームページなどで議員活動を公開し、政治姿勢を明確にします」の二つをハッキリと示しているので、当事者としてこれまでの経過を報告しておきたいと思います。

9月19日(火)
9月議会の一般質問での、ある議員の不適切な発言について、ブログで取り上げる。
種まきブログ・小林じゅん子の種まき日記

9月20日(水)
・9月議会の一般質問2日目、午後の休憩時に、ある議員が種まきブログの記述を印刷して持ってきたことから話題となり、なかにはこの記述を削除するよう迫る議員もあった。そこに居合わせた議員からは、「こんなことを書くなんて」という否定的な意見が多かったが、「誹謗・中傷ではないから問題ない」という意見も一人だけあった。

私は、「議会でこういうことがありましたと、できるかぎり市民に向かって情報発信している。事実だけ書いて、自分の意見を明らかにしないのは無責任だと思っているから、率直に自分の思いや考えも書いている。誹謗・中傷しているわけでもない。仲間なんだからといって身内に甘く、互いに批判もしないようでは緊張感に欠ける議会になってしまう。議員としての目線は市民に向かっていなければならない。」などと反論。

9月22日(金)
・副議長から、この次の議会運営委員会でホームページの件について聞きたいから出てくるように、との話がある。(10月3日には議長からも出席の要請あり。ただし、議会運営委員会の委員長からは、最後まで出席の要請はなかった。)

10月13日(金)
・議会運営委員会の直前、議長と副議長から「全員協議会が長引いてしまって、今日はもうあまり時間がないから、また改めて呼ぶことにする。今日は帰ってくれていい。」ということだったので、私の方からは「ブログやホームページでの表現活動は議会外のことです。何か問題があるとか、意見があるというなら、個人的に言ってくださればいいし、話し合うこともできます。議会外でのことを議会運営委員会にかけるというのは、法的にもおかしい。どうしても議会運営委員会で議論する必要があるということなら、何についてどういう問題があるのかなど、きちんと文書にして出してください。」と伝える。

※この日、ある議員からも「ホームページのことは議会外でやっていることだから、議会運営委員会でどうこうできることではない。出て行く必要はない。」とアドバイスがあった。

10月24日(火)
・議長より、「ホームページの掲載内容について(協議)」と題して、平成18年9月19日付け投稿の貴議員のホームページの掲載内容について協議したいので、お忙しいところ恐縮ですが、下記によりご出席をお願いします。という文書を受け取る。何についてどういう問題があるかについては、何も書かれていなかった。

11月6日(月)
臨時議会終了後、議長室にて協議。
出席者は私のほか、議長、副議長、議運の委員長、副委員長の4人。
事務局からは、局長、次長が同席。

 議長が「小林議員から掲載内容について説明を」と言うので、私は「この内容のどこがどういけないのか私にはよく分かりませんので、先にご指摘いただきたい。」と、議長以下4人の意見を先に聞かせてもらうことにした。
 副議長が、開口一番「言論の自由に関わる問題だから、書いたことについてどうこうしろとは言えないが・・・」と始まり、次々と他の3人の方々も発言。ようするに、良識の問題だから議員という立場をよく考えて、それなりの配慮をもって書くこと、これに尽きるように私には感じられた。

・議員はその立場をわきまえ、よりよい安曇野市議会になるよう努力すべきで、外に向かって書く前に議会内で話をしていくことが大事。

・議員は切磋琢磨し互いに高め合っていくもの、何か問題があったらまず議長や本人に話して解決すべきで、すぐさま外に向けて情報発信するというのはいかがなものか。

・議長は議会を統括する立場にあるから、問題があったらまずは議長に話すことが順序というものだ。ホームページに書く前に議長や本人と相談するようにしてほしい。

以上のような意見に対して、

私は、
・議員は切磋琢磨し互いに高め合っていくものと言うが、今回の問題について、そういった議員同士高めあうような動きが見えなかったから、「これでいいのかと」いう問題提起としてブログに書いた。私にできる議員としての「切磋琢磨」や「高めあい」が、ホームページやブログによる活動報告である。

・ホームページで活動報告をしていると、この手の情報発信をしている議員が少ないのでイヤでも目に付くのだろうが、目に付いたところを叩くようなやり方はおかしい。「書くのは(残るから)まずいけど、話なら何言ったってかまわん」と忠告してくれた議員がいたが、そういう人は何処で何を言っているのか判らないのでオトガメナシ、自分で責任持って発言する人にはこうしてオトガメがある、これでは納得いかない。

・「良識」ということばが意味するもの、その理解の幅が、私とはかなり違うということが分かった。しかし、「言論の自由」の下ではその幅もゆるやかであり、私の考える良識のなかで判断して書いてきたものであるから、削除・撤回する必要はないと考えている。今後もこれまでと同じように書いていく。

 このほかに、当然のことながら念のために付け加えたのは、「議会関連でホームページに取り上げるのは、議会本会議、委員会、全員協議会など、公開の場であったことに限っている。たとえ議会中でも、休憩や昼休みの世間話や廊下での立ち話などプライベートに関することは書かないようにしている。虚偽の内容や誹謗・中傷など書かないことは、言うまでもない。」ということ。

 9月19日に始まって昨日一件落着するまで、結果としてかなりの時間が経過したのですが、時間がかかってしまったことで、「こんな記事はけしからん、削除しろ」といった乱暴な意見は沈静化し、議会の根幹に関わる「言論の自由」ということに改めて思い至ったのかもしれません。

 ずいぶん長くなってしまいましたが、ここまで読んでくださった方には、本当にありがとうございます。お付き合いついでに、議員がホームページやブログを使って情報発信することについて、あるいはそうした情報発信に期待することなど、ご意見をいただければありがたいです。私だけでなく安曇野市議会としても大変参考になりますので、ぜひお願いしたいと思います。