穂高広域施設組合での議員としての働き方

わたしが議会でかかえている問題を整理する

 来週末、名古屋で開催の議員と市民の勉強会(「む・しネット」主催)に参加するために、いくつかの宿題に取り組んでいる。7月29日(日)のオプション講座では、あなたが「議会で抱えている問題」の解決方法について学ぶことになっており、今日は参加資格に必要なレポートの提出期限でした。みなさんにも関心を持ってもらえたらと思いますので、ご覧ください。

◆「わたしが議会でかかえている問題」
1)タイトル 穂高広域施設組合での議員としての働き方

2)具体的な状況
 穂高広域施設組合は、ごみ処理施設等の管理運営のために近隣6市町村で構成している。この組合議会は関係市町村の議員19名が定数となっており、わたしも安曇野市議会選出議員として参加している。定数19の構成がまず問題で、安曇野市9名、池田町2名、松川村2名、生坂村2名、筑北村2名、麻績村2名となっているが、安曇野市以外の町村では2名しか出せないところに議長や副議長があてられている場合が多い。高い関心と問題意識を持って出てくる議員が少ないので、市町村議会よりも議会としての“機能不全”が進行した状況にあるといってよい。
 目前にごみ焼却施設更新の懸案があり、その先には最終処分場建設も控えているのに、質疑や討論などわたし以外にはほとんどなく、本会議は全協での下打ち合わせどおりに進行して終わり。この1年は、バイオマスエネルギーの実験事業(約10億円の経費はNEDOを通じて100%補助)をどうするかで議論百出となるはずのところ、反対はこれまたわたし一人で、あっさり実施が決まってしまった。なにを言っても孤立無援で、賛同者の一人もなく、問題のある事業にストップをかけることなどできるはずもないが、議事録に反対意見があったことだけでも残そうと発言しつづけている。

3)どのように解決したいのか
 バイオマスエネルギーの実験事業は止められなかったが、ごみ焼却施設更新の問題や、最終処分場建設に関してはもっと充分な議論ができるよう、議員自らが研究・調査することの必要性を心ある議員に呼びかけたい。また議員の選出方法などの改善も必要だと考える。さいわい、この4月の選挙で一部議員が入れ替わり、こういった組合議会のあり方に疑問をもつ人も現れたので、一緒に「穂高広域施設組合」の議会改革に取り組んでいけるのではと期待している。

4)解決できないのはなぜか
 「この議会でなにを言っても通じない」という無力感を感じてしまい、その先の行動を起こす気力さえなくしてしまったこと。それは「数の論理」を「しょうがない」と受け入れてしまったわたしの姿でもあり、それでは何も始まらないということを今改めて痛感している。まずは情報公開、情報発信して、問題を組合議会のなかだけで終わらせないようにしていきたい。

5)その他
 穂高広域施設組合の議員になって1年8ヶ月、もの言わぬ議員が多いなか、わたしは議会のたびに質疑・討論を行い発言し続けてきた。しかし、バイオマスエネルギーの実験事業については、様々なリスクを指摘しても「実験事業だから」とか「10億円補助してもらえる」ということで実施が決まってしまった。けれども、そんな議会であっても、「これはおかしい」と言い続けた議員賄費(懇親会の費用を公費負担していた)が、次年度予算から削除されたところをみると、違法となれば「数の論理」など関係なく正しい道理が通ることも経験した。一人でもできることはある、まずは一人からでも始めることだ。