増田建設産業の防音壁補強工事と一般廃棄物処理業の許可更新について

M建設産業が裁判所へ提出した上申書

~安曇野市議会3月定例会
 小林じゅん子の一般質問(その1)~

【小林質問】 増田建設産業の一般廃棄物処理業の変更届や破砕機のみが処理施設であるとする県の認識の変化について、市はどのように受けとめているか。

【市長】 県は昨年9月に破砕機のみが廃棄物処理施設である、壁は産業廃棄物の保管場所の周辺の壁で廃棄物の保管施設であるとの見解を明らかにした。これに対し市は、以前から壁は破砕機と一体として供用される一般廃棄物処理施設であるとの認識である。この点で長野県と見解の相違が生じている。

【小林質問】 県の許可更新(処理施設・設備について)は、一般廃棄物処理業の更新とは違い5年ごとでまだ先である。そういった中で県はいろいろと見解を変えてきている。これまでの対応の不備もあってか、苦し紛れに見解の変更をしてきたとしか考えられない。県の逃げ腰の対応に市が巻き込まれてはいけない。ここではっきりと市の態度を示さなければいけない。許可更新を保留しておく場合ではないと思うが、どうか。

【市民生活部長】 県やM産業が見解を変えてくるなか、市としては西側の壁が一般廃棄物の保管場所としての用途がなくなり、騒音、粉じんの防止のための対策のための壁になったということを踏まえながら、それでも市が行った壁の調査結果からM産業が自主的補強改善を行うように要望してきた従前の経過から、引き続き要望していきたい。

【小林質問】 増田建設産業(M産業)の操業禁止を求める裁判において、被告のM産業から提出された上申書について、その内容は事実か。

【市民生活部長】 2月18日に原告市民からの指摘があるまで、この上申書の存在を知らなかった。上申書には「増田建設産業の施設の壁の補強工事に関して、今後は安曇野市が窓口となり、工事内容を長野技研㈱が確認していく」との記載があるが、そのような事実はない。市を含めた双方の認識が確認されることなく、上申書が提出されていることは非常に遺憾である。

【小林質問】 危険な防音壁について、市はM産業が補強工事を行い安全な施設になれば、一般廃棄物処理業の許可更新しようという考えなのか。

【市民生活部長】 この施設の許可権者は県だが、ここへきて様々な事情の変化があり、市として県の責任だと言い続けるだけでいいのか疑問に感じている。ただし、壁そのものの安全性が議論されている中で、補強工事によって不安が払拭されるのであれば、それにこしたことはない。

【小林質問】 補強工事には事前に県の許可は不要で、工事後に県に届け出るだけで済んでしまう。この壁の危険性や許可更新上確実にしなければならない情報が明確になっていない中で、いま補強工事をしたとしても本当に補強になるのか判らない、もしかしたらより危険な状態になるかも知れず、そのうえ市としては後の祭りで何も追及できなくなる恐れがある。このまま許可更新の結論を先延ばしして、危険な状態を周辺住民に強いるのか。

【市長】 当面は許可更新を留保せざるを得ない。最終的には法に従って条件が整えば、許可しないわけにはいかない。