安曇野市議会に「いじめ」や「パワハラ・セクハラ」「忖度」はありますか
~「あります」私の実体験に基づく偽らざる実感~
《女性議員、性差別経験4割 セクハラ7割が同僚から 全道調査》
この報道(北海道新聞)があったのが3月8日。
「やっぱりね、安曇野市議会だってひどかったもの・・・」
これは、わたしの実体験に基づく偽らざる実感です。
たまたま時を同じくして、議会報告会に寄せられた市民意見の中に「安曇野市議会では『いじめ』や『パワハラ・セクハラ』『忖度(そんたく)』はありますか。噂ではあると聞きました」という質問があり、議会運営委員会ではどう回答するか協議することになりました。
議運では、「セクハラ等のハラスメントはないと認識している」と回答することに賛成の意見が多数を占めたため、私は「自分自身が議会内でセクハラ、パワハラ、モラハラにあっている。ほかにもハラスメントを受け議員がいる。ないとする回答は事実に反する。」と主張。異論はないと思っていたのか、委員長の表情が一瞬にして曇りました。そして、5分で済むと思っていたであろう議論が30分以上も続きました。
その結果、「ハラスメントはない」と言い切れる状況でないとすれば、「セクハラ等ハラスメント行為は、あってはならないと認識しています」ぐらいの表現にしてはどうかという意見が出て、私を含む少数の反論はあったものの、これで決まってしまったのでした。
ところが、3月29日の議会広報(議会だより)の編集会議、議会報告会の紙面の編集にあたり、「議会においてはセクハラはないとか、あってはならないと認識しているとか、事実に反することは書けない」という意見がでたため、議会運営委員会に再検討を求めることになりました。
そして、この「事実に反することは書けない」という議論のなかで、セクハラ問題に及び大声で威圧的な発言を行い、その後の編集会議を放棄して帰ってしまった議員がいたため、これがパワハラにもあたり職務放棄も加わって、委員会としては「これを見逃すことはできない、何らかの対処が必要」という意見でまとまり、委員会として議長に報告し対応を求めたのです。
この間、議会運営委員会では2度にわたって、より適切な回答をすべく安曇野市議会のハラスメント問題に向き合い、再検討を進めましたが、しかし、一カ月たっても議長からは何の応答もなく、議会運営委員会にも相談はありません。聞こえてくるのは「なんとか穏便に・・・」という加害者側の泣き落としの声ばかり。
その一方で、これらの会議は議会公開の原則によりすべてオープンにされていたため、一般の傍聴はもとより報道関係者の傍聴もあり、新聞各社から取材が入るようになりました。このままでは、議会の問題としてやっと俎上に乗ったセクハラ、パワハラ、その他ハラスメント行為が、無かったことにされてしまう。そんなことになれば、安曇野市議会は以前にも増してハラスメントが横行する、およそ議会とは程遠いところになってしまう。これは、もう市民に対する背任行為だとの思いを強くした私は、新聞社の取材にも応じ、世論という外圧によって議会の正常化を図るしかないと考えました。
そして、昨日5月22日、信濃毎日新聞、中日新聞に、安曇野市議会のハラスメント問題の記事は掲載されることとなりました。5月24日(月)午前10時からの議会運営委員会で、このハラスメント問題について議論するか協議することになっていることも書かれていましたので、関心のある方は議会運営委員会の傍聴に来ていただければと思います。
ところで、皆さん、「議会運営委員会で、このハラスメント問題について議論するか協議することになっている」という表現、どういうことか分かりますか?これは議長の考えなのですが、「議会運営委員会が『ハラスメント問題は扱わない』という結論を出せば、それ以上は議長として踏み込まない」ということのようです。事ここに至って、議長がまだその程度の認識では、今回の新聞報道で失った信頼を回復することは難しいと思います。非常に残念です。