~意見書提出に賛成9人:反対12人~
臼井泰彦議員を提出者として、橋本裕二議員、増田望三郎議員、猪狩久美子議員、井出勝正議員、小林純子の5人が賛成者として名を連ね、故安倍晋三元首相の「国葬」中止を求める意見書提出のための議案を議員提出しました。
9月27日の国葬まで10日ほどに迫ったこの時期に、「国葬」中止を求める意見書の提出なんて非常識。遅すぎる、なんでもっと早くに提案しなかったのか・・・ といった雑音のような意見も多かったのですが、「もう遅いから」とか、「どうせ無理」といった見当違いの意見に志を曲げることなく、議案審議に臨みました。
故安倍晋三元首相の「国葬」中止を求める意見書(案)
本年9月27日に安倍晋三元首相の国葬が行われることが、閣議決定されました。しかし、この決定に対しては多くの国民から疑問と反対の声が上がっています。
「国葬」については、1926年(大正15年)に国葬令が公布され明文化されましたが、第二次世界大戦後の憲法制定とともに失効し、現在は法的根拠がありません。
また、「国葬」は憲法に保障された内心の自由を侵害し、国民一人ひとりに弔意を強制することにつながる恐れもあります。「国葬」が政治的利用につながるとの懸念の声もあります。9月10日の信濃毎日新聞の県民緊急調査では、「国葬」反対68%、岸田首相の説明に納得できず69%と、長野県民の否定的な見方が鮮明になりました。
法的根拠がなく「国葬」を閣議決定で行うことには同意できません。
したがって、国におかれましては、上記の問題点を考慮し、9月27日に予定される安倍晋三元首相の国葬を中止するよう強く要望します。
以上の趣旨により、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
以下は、意見書提出に賛成の小林じゅん子の討論です。
故安倍晋三元首相の「国葬」中止を求める意見書提出に賛成の立場で、討論します。
戦後、国葬令が廃止されたのは、1946年に公布された日本国憲法によって「国民主権」の国となったからです。民主制は、人民が権力を握り、行使する体制です。権力は腐敗するという言葉がありますが、私たちは人類の苦い歴史からそのことを学び、「国民主権」により、例外なく権力を独占させないことに決めたのです。
安倍元首相が、国民にどれほどの利益をもたらしたとしても、高い評価を受けたとしても、それは国民の代表として国の政治を一時期司っていたからにすぎず、私たちと平等な地位にある一国民にすぎません。国葬という特別な扱いをすることは、民主主義国家にふさわしい政治的行為ではありません。
また、個人の追悼と、その人の業績の検証は、まったく別の次元の問題です。
以上、反対討論とします。
◆令和4年9月定例会 ー 09月15日 本会議(議案質疑・委員会付託)
議員提出第7号・故安倍晋三元首相の「国葬」中止を求める意見書に対する討論・採決の様子がご覧いただけます。(開始から2時間20分のあたり)
https://smart.discussvision.net/smart/tenant/azumino/WebView/rd/speech.html?year=2022&council_id=44&schedule_id=5&playlist_id=1&speaker_id=0
◆議員提出第7号 故安倍晋三元首相の「国葬」中止を求める意見書