さて、今回の選挙を振り返り、ざっとですが報告させていただきます。
小林じゅん子を支援してくださっている方々の多くが、仕事、子育て、ボランティアなど社会活動で「現役」の人たちです。当然、選挙にドップリ浸かれる状況にある人はいません。そこで今回は限られた動員力で、最大の効果を生み出すための工夫をしました。
最も重要なこととして、「半強制的な動員」は絶対にしないという方針を掲げました。事務所開きには30人、励ます会(いわゆる選挙の総決起集会)には15人、参加者数では「こんなに少なくて大丈夫なの?」といわれそうな体制でしたが、誰もがみな自主的に関わってくれた方々で、そういった人たちの背景には多くの支援者が連なっていてくれました。実際、1万枚作った後援会のリーフレット(政策チラシ)は、こういった多くの支援者の皆さんの協力によって、10月の初旬までには大方の有権者に届けることができました。
告示後、激励に来てくださるお客様も多かったのですが、「・・・あのー、ここが選挙事務所ですか?」と、どなたもビックリするような静かな(正直にいえば閑散とした)事務所でしたが、事務局長が私たちの選挙の方針を説明すると、皆さん「それはいい、応援しますよ」といった反応だったそうです。
また、選挙運動の常識といわれているものでも、お金のかかること、イヤなことはやめました。その一つが、「選挙カーを走らせての連呼は一切しない」という方針。前回の選挙では、2発のスピーカーを搭載しアンプやマイクなど一式レンタルしたところ、5日間で約18万円かかりました。候補者名や政策ともつかぬ短いスローガンを、大音響でガナリ立てて走っても迷惑なだけではないかと考え、思い切って選挙カーから街宣用スピーカーを下ろし、看板だけ載せて走りました。そのかわり、こまめに車を停め、小型のハンドスピーカーで小林じゅん子の政策とメッセージを話して回りました。7日間で約500回の街頭演説をしました。
実際に選挙カーで走ってみると、穂高地域は想像以上に広く、500回辻立ちをしても隈なく回れたとは言いがたい状況でしたが、ただ連呼して走っている候補者より、ずっと多くの有権者に私の声が届いたのではないかと思います。私の街頭演説を聞いて投票を決めましたというメールも届いており、嬉しく思いました。
しかし、「じゅん子さんのクルマ、ちっとも来ないじゃないの!」という声も多く聞かれ、「選挙カーを走らせての連呼は一切しない」という方針を、事前に皆さんに理解してもらうことの難しさを感じました。
こうした新たな選挙スタイルへの試みも、結果が伴わなければ意味がありませんが、今こうして、9人の当選者のなかに辛うじてくい込むことができ、この選挙のやり方が間違っていなかったことを実証できたのは、もう一つの大きな喜びでもあります。応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました。