議会6月定例会・一般質問のまとめ

合併推進で町政そのものが疎かになっていないか

 今回の一般質問では住民投票の結果を受け、合併関連の質問が集中。その中でも私は、合併推進に力を割かれ町政そのものが疎かになっていないか、という点も加味して質問しました。町側の答弁も含めて、簡単ですが報告します。

(1)完成した『常念ふれあい公園』について、昨年開園した三枚橋公園に近い場所に作られたことへの疑問や、高さ7mもある築山とその周囲に巡らされた遊具は周囲の景観とそぐわず、小さい子どもたちには危険であるといった不安の声がある。穂高町の地域性や子どもたちの現状をふまえ、どのような公園が求められているかといった基本理念や構想がないまま建設を進めたため、今頃になって住民の疑問や不安が出てくる事態になってしまったのではないか。
⇒町長「住民アンケート等で公園要望が多い。ワークショップの手法で住民の意見を取り入れて進めた。少し危険な箇所があるが、幼児からお年寄りまでが、心配なく一緒に利用できる公園というのは理想論。三枚橋公園は幼児向け、こちらは小学校中学年以上を想定している」
再質問でワークショップは不十分で住民参加とは言いがたいと指摘したところ
⇒都市計画課長「ワークショップのやり方について未熟だったことは十分反省しており、今後の整備に生かしていく」と答弁。

(2)自然環境豊かで、子どもが遊べる場所はいくらでもありそうだが、どこも誰かの私有地で制約が多く、自由には遊べないというのが現状。親や本人が予め約束しては誰かの家で遊び、送り迎えをするというのが当たり前のようになっている。このような状態は子どもたちにとってよいことではない、子どもは人や自然との関わりの中での「遊び」を通して生きる力を身につけていく、穂高町の自然環境そのものが「遊び場」であり「子どもの居場所」であるとの認識に立って、自然環境を生かしたプレーパーク作りを模索する住民の動きがある。天蚕試験地のクヌギ林や鐘の鳴る丘集会所周辺の森など、すぐにでもプレーパークとして活用できる場所があるが、町として活動の支援はできないか。
⇒生涯学習課長「趣旨は良いので、できる限り支援していきたい。天蚕試験地は現在県の管理下なので、住民の意欲的な取り組みを伝えるなど実現に協力したい」と答弁。

(3)”わたしたちの「協働するまちづくり」の指針”には、「住民参加・参画」による行政評価が取り上げられている。H15年度から「行政評価制度」を導入したとあるが、この指針に沿って実際の評価状況はどうか。
⇒企画財政課長「15年度は試行ということで1係1事業を選定し実施し、職員組織の評価委員会で評価。本年度は1係1事業以上で進め、来年度以降に住民参加で評価できる体制にしたい」
試行は14年度のはずだと再質問すると
⇒助役「若干遅れているが前向きにやっているのでご理解を」と答弁。
 住民の誰が見ても分かりやすく客観的で、しかも透明性のあるデータの作成を進めるために、行政内部だけではなく住民が関われるような評価組織は是非とも必要、1係1事業以上でお茶を濁すのではなく、きちんとした「行政評価制度」を確立すべき。公園建設事業では、完成したからこれでよしではなく、建設の経緯を反省し、この公園が本当に地域で活用され有効なものとなるか検証しながら、今後に生かすという視点が必要です。合併に向けて穂高町での行政評価がきちんとできているかいないかということは、合併した後の新市のまちづくりに大きく影響してくる重要な問題です。「合併してしまうんだから、この程度でよい」というようなおざなりな対応でなく、積極的に進めなければなりません。