む・しネット夏の勉強会に参加

無党派・市民派ネットワーク略して「む・しネット」

 活動報告は一週間の夏休み、これからしばらくは時を遡って報告します。

 7月31日〜8月1日の2日間は「む・しネット夏の勉強会」で名古屋市へ。会場の愛知県女性センター”ウィルあいち”は宿泊施設併設で、2日間一歩も外に出ることなく12時間に及ぶ勉強会でした。今回のテーマは①6月議会・一般質問を評価・分析する。②あなたの課題を「住民監査請求」に仕立てるために。③情報公開の世界を実感するために。④決算審査にそなえてスキルアップ。⑤自治体財政の基本を知って《わがまち》を展望しよう。宿題がどっさり出ていたので準備もけっこう大変でした。

 ②と③に関しては、政策課題を整理し問題解決するその一つの手法として、情報公開や住民監査請求を使うということで、情報公開請求の宿題が出ました。1、職員の懲戒処分に関する文書(最近の2件)2、「行政指導」「勧告」「命令」に関する文書(それぞれ最近の2件)3、随意契約に際して徴取した見積書(どれか2事業について〜見積書は複数社以上から徴取する原則がある)以上3件の情報公開請求を、実際に穂高町で試してみました。議会(議員)には調査権があり、いちいち情報公開の手続きをとらなくても情報を出してもらえますが、一市民として情報公開請求したことは貴重な経験となりました。
 今回の情報公開はその内容よりも、手続きの実体験と、情報公開事務の現状や非公開項目の妥当性について学習するのが目的。参加者12人・12自治体の情報公開の実情を知ることができました。情報公開条例そのものは、どこもそれほど違わない内容なのに、自治体によってその運用はマチマチで、住民サイドに立ったものになっていないと感じました。
 参加者の自治体の中には「自分の請求が今年初めてだった」というところもあり、せっかく手にした”便利な道具”情報公開をもっともっと活用しなければとの思いを強くしました。「私たちの町のことは私たちの手で決めよう」そのためには判断材料・できるだけ正確な情報が必要です。まずは情報公開を使い倒しましょう!穂高町では、平成11年に公文書公開条例が施行されてから、毎年10件20件の公開請求は当たり前の状況になっているので、ちょっと自慢したい気分でした。
 住民監査請求についても、穂高町ではつい最近、町が行った合併に関する情報提供について住民監査請求があったばかり(正式には穂高町職員措置請求と言う。広報ほたか2004年6月号に監査報告あり)で、身近に感じました。これは、地方自治法242条1項の規定により、地方公共団体の職員の行為に違法性や不当性がある場合は、住民は監査委員に対して監査を求めることができるというもの。申入書や要望書などは無視されたり放置されることがあるが、「監査請求」は必ず調査・審議され、回答があります。上級庁に報告され、報道もされます。たとえ訴えが退けられたとしても、行政に対して反省を促す効果があります。私たちの住民自治・直接民主制を実現する大切な手段だということを実感しました。

 ④は「私の決算審査を報告する=他の人の報告から学ぶ」ということで、前年の決算審議を経験した人の報告をもとに、決算とは何か、決算審査の着眼点は、など理論と実践を交えて実際的に学びました。
 ⑤は文字通り自治体財政の基本を知るために「決算カード」の読み方を学びました。経常収支比率、財政力指数、公債費比率、起債制限比率・・・ これまでもその時々に調べてはナルホドと思うだけだった行政用語も、だいぶ身に付いた気がします。

無党派・市民派ネットワークについては、この勉強会の講師でもある寺町みどりさんのホームページがあります。