8月24日の烏川渓谷緑地市民会議で公園内のトイレについて、「県の当初計画では3,400万円の案まであったが、すぐ近くの穂高町いこいの広場センターハウスのトイレを活用することに決めた」と報告しましたが、その「いこいの広場センターハウス」のことがよく分からないので、情報公開請求をしてみました。出てきた関係書類は100枚にも及ぶので、まだ概要しかつかめていませんが、社会保険庁による年金保険料の「無駄遣い」で批判の的となった、大規模保養基地「グリーンピア」にも通ずるようなイヤな感じがしています。
さてその「常念いこいの広場」は雇用促進事業団(現・独立行政法人雇用能力開発機構)が、雇用保険の雇用福祉事業の一環として建設し1981年に完成。用地は、穂高町が一ノ沢山林組合から、年額45万円(当初)の70年契約で借り、運営も穂高町に委託されていました。私も、2人の子どもが小学生だった頃に、家族でキャンプしに出掛けたことがあります。当時は家族連れなどで、けっこう賑わっていました。
ところが、開園して18年ほどたった1999年ころ、スーパースライダーやアスレチック、プラスチックスロープのスキー場、研修施設などが老朽化し、また入園者もめっきり減ったというので、改修して営業を続けるのか止めるのか検討されることとなりました。その結果、閉園することに決まり、穂高町はセンターハウスを独立行政法人雇用能力開発機構から1万500円で購入し、それ以外の遊具や施設を町の費用477万7,500円で解体したのです。施設撤去による面積の減少に伴い借地契約は変更され、2002年度から年額6万円となっています。
当初建築額6,000万円以上の建物を1万500円で売却した雇用能力開発機構は厚生労働省の特殊法人、これは雇用保険料の「無駄遣い」ではないのか。町は1万500円なら安いということで利用目的も考えず買ったのだろうか。安いといっても施設解体費用は町負担・・・。とまあ、そんな経緯までは分かりました。
穂高町が明確な利用目的もなく購入した「いこいの広場センターハウス」が、県営烏川渓谷緑地のトイレとして利用(県が穂高町から借りる)ことになれば、とりあえずは町の財産の有効活用にはなりますが、どこか釈然としないものが残りますね。