烏川渓谷緑地市民会議と9条の会

連日の会議・まとめて活動報告(2)

10月14日 烏川渓谷緑地市民会議
 14日夜は第7回の烏川渓谷緑地市民会議。今日こそは、「森の公園」作りと、関連する森林整備の「基本方針」について話ができると期待していたのですが、豊科建設事務所(県)から「社会参加支援方式による森林整備」という突然の提案があり、そちらに時間をとられてしまい不満が残りました。
 県では、県庁舎や合同庁舎の清掃業務をNPO法人長野セルプセンター(障害者授産施設等の振興や社会参加を支援している。)に委託するなど、障害者や社会的弱者の方々の社会参加支援を推進しているので、この烏川渓谷緑地の森林整備にも取り入れたいというのです。不登校や引きこもりに対応した療育の場として森林を活用するという考え方には賛成ですが、この11月から実施したいといわれても、あまりに急な話ではありませんか。私たち市民会議は「渓谷緑地のあり方やその森林整備について市民参画で進める」ことを目指して集まっているので、それがいくら良いことと理解していても、「障害者の社会参加支援」や「不登校や引きこもりに対応した療育の場」として烏川渓谷緑地を考えていくには力不足、荷が重いというのが正直なところ。
 森づくりの理念となる基本方針について、しっかり議論していけば結果として、「療育の場」として森林を活用する構想も出てくるかもしれないのに、県は都合のよい結論を先に用意して方向付けしてしまいます。これでは何のための市民会議なのか、スッキリしない気持ちで帰ってきました。

10月15日 憲法9条を守る穂高の会(仮称)
 この会は、井上ひさし、大江健三郎、小田実、澤地久枝、鶴見俊輔、三木睦子ら9氏が呼びかけた『九条の会アピール』に賛同し、日本国憲法9条を守るという一点で手をつなぎ、草の根の活動をしていくために発足しました。
 この日は4回目の会議で、憲法9条を守る穂高の会の設立総会について相談、11月13日(土)午後1時半から穂高町民会館視聴覚室で開催ということに決まりました。当面は「日本国憲法第9条を守り、日本と世界の平和に生かすことを求める」署名を集め、国会に提出することを目標に活動していきます。私も署名運動の呼びかけ人の一人になりました。

 ところで、皆さんはロバート・ムーア監督の「華氏911」をご覧になりましたか。あの映画の終盤に、ムーア監督自身が米連邦議会の前で議員たちに片っ端から、あなたの息子をイラクに志願させましょうと呼びかけるシーンがありました。重なるナレーション、400数十名の連邦議員のうち、自分の息子を兵士としてイラクに行かせているのはたった一人!というもので、強く印象に残ったのですが、今日読んだ「平和と平等をあきらめない」(高橋哲也と斉藤貴男の対談・晶文社)に、デンマークの戦争絶滅請合法案の話があり、ムーア監督の姿とぴったりと重なったのです。
 紹介しますと「戦争を本当に絶滅させたいと思ったら、各国でこういう取り組みをすればいい。会戦後10時間以内に、1国家元首、2国家元首の男子親族、3国会議員、の順で最前線に行くことを決定すれば戦争はなくなります」というもの。(何十年も前の話なので、男子親族とか、今では女性もいる国家元首や国会議員に男性の但し書きが無いなど、首を傾げるところもありますが)
 これが戦争抑止法案として注目されるなら、それに先立って必要なのはやはり戦争そのものを禁止した日本国憲法第9条。そういうと必ず「そんなものは”平和ボケ”の発想、現実味に欠けナンセンス」と反論する人がいますが、そのような方には「平和と平等をあきらめない」の一読をおススメししておきます。