今月23日の第12回合併協議会では、合併協定書に調印。その後2月中に5町村の議会で「廃置分合」について審議する予定になっているので、合併に賛成か反対か私自身が議員として決断をしなくてはなりません。こうして多くの人たちが集まって、多方面からの話が聞けるということは、それだけ判断材料が増えることになり、大きな助けとなります。
私は、基本的には政府が進めている合併には反対ですが、穂高町の住民投票の結果を受け止め、昨年7月の任意合併協議会から法定協議会への移行には、「合併の中身に関わって、住民が主体的に判断できるような協議会の進め方に徹していくことを要望して」賛成しました。その後、合併協議会はすべて傍聴し、このまま合併へと進んで大丈夫かと、ずっと考え続けてきました。わずかに期待も混じる複雑な思いで見守ってきた合併協議会ですが、回を重ねるにつれてそのわずかな期待もだんだんにしぼんでしまったというのが現在の心境です。
参加者からも合併への不安の声が多くありました。「電算システムがいまだに決まらないような状態では合併できるのか。役所機能の実質的な土台は電算、それができないのにその上でどんな構想や仕組みを作っても進まない。」、「住民投票の頃には合併特例債は458億円、あれにも使おうこれにも使おうとニギヤカだったけど、新市の建設計画にはハッキリしたことは何もない。350億使うということだが、何に使うかは新市になって検討するという。もめそうなことは、みんな先送り。」、「そもそも特例債を350億も使って大丈夫なの?政府の約束を鵜呑みにして財政計画を立てているが、国の財政はますます厳しくなるなか、合併特例法だの優遇措置だの無くなってしまうんじゃないの。」、「市庁舎はどこにするという問題で、豊科町の意見を聞くにつけても、住民の思いとは遠く離れた議員や首長の思惑で合併が進められている気がする。」、「住民投票の結果は、町民の意見は真っ二つに割れている事を示したのに、その後の町は一体どんな説明をしてきたのか。合併に反対する人を納得させるようなことは何もしていない。」などなど。
「住民の思いとは遠く離れたところで合併が決められていく」というもどかしい思いは私も同様です。実は、電算システム統合の問題では分らないことが多く、もっとしっかり理解しないと判断きないと思い、各方面から話を聞いたのですが、そこで一つ大きな問題に気付いたのです。
それは、電算システム統合に限らず、いろいろなことが幹事会や正副会長会(5町村の首長)で意見調整され、合併協議会に降りてくるということ。そこのところの問題です。合併協議会の話し合いはどこか形式的で発展性に乏しい印象を受けたのは、そのためだったのでしょう。
合併協議会は情報公開に徹するといいながら、肝心の幹事会が闇の中という感があります。電算システム統合の問題も、そのような幹事会や正副会長会の不透明さに起因しているように思います。