◆以下は、私の反対討論の全文です。
まず、あらかじめお断りしておかなければなりませんが、私は文教常任委員として、一般会計予算の文教社会常任委員会所管範囲につきましては、条件付で賛成しました。議決において、条件付の賛成や反対はできないことは承知しておりますが、西部児童館建設費についてはどうしても賛成しかねるものがあり、あえて問題点を指摘し要望を述べた上で、賛成の立場をとったものです。
常任委員会の審議のあと、この西部児童館建設費に納得がいかないのであれば、修正案を提案するのが筋ではないかと考え、予算委員会では修正案を提出しました。結果は反対多数で否決となり、残念な結果でしたが、様々なご議論をいただいたことは、西部児童館建設の今後に生かされることと思います。
さて、前置きが長くなりましたが、反対討論の内容に入ることにします。
本予算案の編成においては、合併を前提とすることなく、年間予算として編成したわけですが、10月1日安曇野市合併ということですから穂高町としての実質予算の執行は6ヶ月ということになります。
これに関わって気になることは、「これは合併する前に手をつけておかないと、後々困るから」という駆け込み的な事業の進め方や、逆に「これは合併してから検討しないと、今からやっても無駄になるだけ」といった先送りの姿勢が見えるということです。
また、事業の見直しなどが必要であるのに、漫然と取り組んでいて成果が上がっていないものや、慣例や前例を無批判に受け入れて、税金の無駄づかいを見過ごすような無頓着な予算編成も目に付きました。例を挙げてみます。
林道北沢線の改修や舗装について新年度予算には3,000万円近くが計上されています。国や県の庫補助事業だからといっても、税金を使うことには違いありません。
北沢線が通る地域は地質がもろく、いくら改修・舗装工事をしても一時的なもので、完全に崩壊を食い止めることはできません。林道がある限り半永久的に補修費がかかります。これまで行ってきた補修や舗装工事の無駄を見直し、森林整備のための林道として最小限の維持管理に切り替えることこそ必要なのです。
もしかして、この事業を止めたとしても、補助金が入らなくなるだけで一般財源が増えるわけではない、ならば工事してもらった方が得、そう考えているとしたら、その考えこそが国・地方合わせて900兆円もの借金を抱える至った原因ではないでしょうか。
※次のページに続く。