これに関しては、仙台市民オンブズマンが先月30日に仙台市議会議員の政務調査費について監査請求をしました。そこには、テレビ報道された通りの実態が明らかにされています。一番の問題は「1万円以下の支出なら領収証を提出しなくてよい」という点にあります。月額35万円もの政務調査費が交付されているにもかかわらず、1万円以上の領収証が5枚しかなかったなど、不適切な使い方をしている議員が多いようです。
長野県では田中知事の時代に、県議会の政務調査費に違法な使途が多数あることが発覚し、田中知事と県議会の「緊張関係のおかげ」で全国に誇れる「政務調査費マニュアル」が作られ領収書も公開されるようになりました。安曇野市議会でも県の「政務調査費マニュアル」をお手本に運用しています。ですから、領収証の偽造でもしない限り、仙台市議会のようなことはできません。
政務調査費での活動内容が公開されれば、まじめに調査・活動をしている議員なのか、調査に関係のない支出が多い不真面目な議員なのかが明らかになり、市民の評価を受ざるをえなくなります。議会としては、情報公開請求があってから公開するということではなく、ホームページなどを使って率先して公開していくべきだと思います。(現在、なぜか平成19年度分の報告書しか公表になっていません)
そこで、私自身の政務調査費ですが、先日やっと2009年度(改選後の11月〜3月までの5カ月分についての)収支報告書がまとまりましたので公開いたします。
安曇野市議会議員の政務調査費は月額7,500円(年額90,000円)です。収入は、11月〜3月までの5カ月分で37,500円。
支出は、研究研修費12,740円、資料購入費7,425円、広報費17,335円で合計37,500円(残額ゼロ)となっていますが、実際にはこの金額以上の支出をしています。たとえば、県内視察や研究会・研修会参加の会費や交通費、事務消耗品費や個人で発行している議会だよりの「種まき通信」の用紙代・印刷代など、かなりの出費です。情報公開文書のコピー代だけでも、けっこうな金額になります。そういったものは、後援会のカンパと自費で賄っているので政務調査費からは外していますが、それまで含めると毎年60万円を超える金額になります。
月額7,500円という政務調査費では少なすぎる、ということが分かっていただけると思います。だからといって、仙台市議会の月額35万円、名古屋市議会の月額50万円というのは、どう考えても多すぎます。政務調査費というものは、一定金額を定めて前払いするのではなく、後払いでいいから調査活動の実態に即して支給してもらえばよいと思います。
詳しい報告はPDFファイルでご覧ください。
◆小林じゅん子_2009年度(11月〜3月)政務調査費収支報告書