政務活動費に関する透明性の確保と説明責任
~地方自治法第100条16項 議長は政務活動費については、その使途の透明性の確保に努めるものとする~
政務活動費の不適正使用について、議会としてきちんと対応するよう、議長に申し入れすることを考えています。
8月30日の市民タイムスには「市議の視察旅行 問題指摘~豊科の矢沢さんが報告会」、信濃毎日新聞には「領収証に架空記載~2会派の視察旅行代」との報道がありました。
矢沢さんは6月議会の頃に、公職選挙法(寄付行為の禁止)と政務活動費(不適正使用)に関する公開質問状を安曇野市議会議員全員に送付。その後の回答が員議25名の半数にも満たなかったことから(ちなみに私は回答済みです)、4回目まで公開質問状を送り、その結果をまとめ疑問点や問題点を公開の場で報告したのです。
私は、この矢沢さんが昨年の安曇野市議会議員選挙に最年少で立候補し、わずか6票差の次点で惜しくも落選ということから、興味深くブログ「安曇野には若い力が必要だ!! 矢沢たけひこ」を読んでいたので、今回の公開質問状の顛末には非常に驚きました。
新聞報道によれば、信政会の方では「領収証をよく確認しなかった。申し訳ない」だそうですが、政和会は視察旅行代は全額返還したといいます。これは不適正な支出だったことを認めたということではないのか。だとすれば、同じ視察をした信政会はなぜ修正申告で済ませているのか、疑問は深まります。
新聞報道から土日を挟んで9月1日、9月定例議会が開会しました。全議員が顔を揃えたところで、なにかしらこの問題が話題になるのではないかと思っていたのですが、何事もなかったような雰囲気。これではまた6月議会の時の「陣中見舞い・寄附行為の禁止事件」のように、問題無かったことにしてしまうのかもしれない、そんな危惧を感じました。
それでも、昼休みには隣の会派室から、視察旅行がらみと思われる激しい口論が漏れ聞こえてきました。関係会派内では善後策を急いでいたのかもしれません。
とにもかくにも、このままうやむやにしてしまっていい問題ではないので、以下のような申し入れ書を議長に提出することにしました。無所属議員、共産党、公明党にも賛同を呼び掛けてみようと思っています。
政務活動費に関する透明性の確保と説明責任の徹底を求める申し入れ
安曇野市議会会派の信政会、政和会の政務活動費に関して、信濃毎日新聞8月30日朝刊に「安曇野市会2会派の視察旅行 領収証に架空記載」との報道がありました。※別紙添付
政務活動費は、公費として議会議員の調査研究その他の活動に資するため必要な経費に限定して交付されるものですから、最優先に透明性の確保と説明責任の徹底が求められます。
このたび、市民から政務活動費の不適正使用・不適正処理が指摘され新聞報道されたことについては、安曇野市議会として真摯に受け止め、事実関係を調査し、政務活動費の透明化・適正化を図っていかなければなりません。
政務活動費に関する規定である地方自治法第100条14項、15項、16項のうち、特に議長の努めについて定めている16項「議長は、第14項の政務活動費については、その使途の透明性の確保に努めるものとする」に基づき、このたびの政務活動費不適切使用の指摘について、調査し説明責任を果たされるよう申し入れます。