安曇野市議会6月定例会・小林じゅん子の一般質問

~M産業の一般廃棄物処理業・許可更新の問題と
      温泉を活用した健康増進について~

  安曇野市議会6月定例会一般質問が、6月11日(木曜日)、12日(金曜日)、15日(月曜日)の3日間行われます。20人の議員が市政全般にわたり質問を行いますが、それぞれの質問内容はホームページからご覧いただけます。

 (1)の増田建設産業の一般廃棄物処理業の許可更新の問題は、この2年間毎回質問し続けてきましたが、業者の不誠実な態度はもちろんのこと、監督庁である長野県の「その場しのぎ」の対応も信頼できず、ことここに及んでは安曇野市が不許可の決断をするしかないとの論点で質問します。
 (2)温泉を活用した健康増進については、新しい温浴施設の「しゃくなげの湯」に関わってではなく、福祉の温泉として親しまれてきた「穂高老人保健センター」の再認識といった内容です。目前に迫った高齢化社会に向かい、温泉による健康増進を進めるために、温泉と健康づくりに関する実績や科学的なデータの集積していくことで、より効果的な福祉事業の展開や施設整備に役立ていこうという提案です。

(1)増田建設産業の一般廃棄物処理業の許可更新の見通しについて
 増田建設産業(以下M産業)の一般廃棄物処理業の許可については、既に昨年9月末に2年ごとの更新の時期を過ぎてしまっている。前回の許可更新においても、防音壁の安全性の問題で県の結論がなかなか出ず、許可更新が1年以上も遅延した経過があり、この分だと今回の許可更新も県の判断待ちだとすれば、かなり遅れると予測される。

 この間、県は、これまで破砕機をはじめ周りの壁も含めて一つの処理施設という認識だったものを「破砕機のみが処理施設である」と、その認識を変えてきている。M産業も、西側の壁に接していた一般廃棄物の保管場所を移動し壁から離したので、これまで廃棄物の保管場所の擁壁とみなされていた西側の壁は、単なる騒音防止、飛散防止のための壁(囲い)になったと、一般廃棄物処理業の変更届けを提出した。さらに、本年1月13日付けのM産業から裁判所へ提出された上申書は、事実に基づかない虚偽の文書であった。

 これら諸々の経過からは、県もM産業も法の解釈を変える等のその場しのぎとも思える対応に出ており、もはや信頼するに値しない。市長は「もう少し状況を見ながら、当面は許可更新を留保せざるを得ない。最終的には法に適合していれば、行政としては許可をせざるを得ない」としてきたが、はたしてそのような対応でよいのか決断する時が来ているのではないか。
 そこで以下に質問する。

1、本年3月定例議会一般質問以後の県とM産業の動向について

2、一般廃棄物処理業の許可更新の条件について

3、防音壁の補強工事について

(2)温泉を活用した健康増進について
 近年の「少子・高齢化」による人口の減少や、高齢化にともなう社会問題は深刻化している。安曇野市においても、65歳以上の高齢者が総人口の約28.7%を占めるに至り、この状況が続くと2035年には34.3%に達する見通しで、高齢化社会の到来は避けられない。医療費、介護費用は増加する一方であり、高齢化に伴う健康不安をどう取り除いていくかが大きな課題である。

 この課題に対し、「温泉を活用した健康増進」を提案する。
 安曇野市には全国有数の良質の温泉があるが、しかし、その温泉の大半は単に「入浴としての目的」でしか利用されておらず、「健康増進として活用」しようという発想に乏しい現状である。「温泉=入浴」という概念を「温泉=健康増進」に変えて福祉政策を展開していけば、市民福祉の向上はもとより、その結果として医療費や介護費用の削減につながると考える。
 そこで、以下に質問する。

1、安曇野市の温泉を活用した福祉政策の現状と課題について

2、温泉を活用した健康増進政策と穂高老人保健センター(福祉部所管)、穂高ヘルスハウス(商工観光部所管)の今後の活用について

3、安曇野市の温泉と健康づくりに関する実績や科学的なデータの集積について