増田建設産業・防音壁の問題/県は結論に向けて匙を投げたかたち
~安曇野市議会9月定例会
小林じゅん子の一般質問(その1)~
【小林質問】 まず最初に、増田建設産業にかかわる一般廃棄物処理業の許可更新における法的基準についてということでお願いします。議長から許可をいただいておりますので資料配布をお願いいたします。(耐震基準の水平震度0.2に関する内容が記載されている)
本年4月9日付で県が増田建設産業に対し通知した廃棄物保管場所の周囲の壁の強度に関する見解は、壁を南側の下部、南側上部、西側上部の3カ所に分けて、産業廃棄物処理業変更届書等に基づき事業所周囲の壁について審査をしたところ、それぞれに問題点があるので必要な措置を講じられたいというものでした。この通知により、県は増田建設産業に対して最終的な見解を示したものと思われますが、具体的な改善の方法や事後の検証までの指示、指導はありません。その内容は疑問だらけです。県は、現場検証なく書類審査だけで許可更新したことによって生じた矛盾点を3年かけても解消することができず、さじを投げた形です。
市は、5月18日に増田建設産業から直接聞き取りを行いましたが、増田建設産業は県から、必要な措置を講じられたいとされた3カ所全てにおいて補強工事は行うと答えたものの、その期限や期日等の回答がないとのことです。市は、増田建設産業が壁の補強をいつどのように行おうとしているのかが把握できた段階で許可更新の結論を出したいとしています。
そこでお聞きします。最初に、増田建設産業が行おうとしている壁─これは防音壁ということですけれども、この補強工事について、市がこれまでに把握した内容を説明してください。市長及び市民生活部長にお願いいたします。
【市 長】7月中旬に県はM産業に対し、最終段階での構造計算書の再提出と補強・補正工事の安全性の確保と確認を求めているので、この審査が終了すれば、速やかに補強、補正の工事に着手するものと期待している。
【小林質問】 県の資源循環推進課と建築指導課が、水平震度0.2の基準とすることについて連携して検討した経過がない。構造計算書等の再提出にあたり「壁の補強工事に当たって水平震度0.2に適合させる」という大前提ではないのか。
【市民生活部長】 市はその点について確認していないが、資源循環推進課とは水平震度0.2の基準の中でやってきた。建築基準法との関係では、市がどうこう関与できる立場ではない。
【小林質問】 関連して2番の質問に入ります。一般廃棄物処理業の許可更新の法的基準ということで、これだけの問題や疑問が生じていても、許可に当たって「市としては最終的に法に照らして適合していれば、行政としては法に従って許可をせざるを得ません」というのが市の立場です。この際、関連の根拠法令、基準法令等について説明をお願いいたします。
このあと、市民生活部長から事細かに関係法令について説明がありましたが、過去の一般質問で答弁したこととほとんど変わらず、とりわけ「市の一般廃棄物の処理計画との整合性」、「増田建設産業はここ4年近く、一般廃棄物の木屑や廃材の処理をしていない」、「不正の手段により許可または変更の許可を受けたときは許可を取り消す」、「業務に関し不正または不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足る相当の理由があるものは、欠格要件により許可取り消しに該当する」という私の指摘には、まったく噛み合わない答弁に終始し、残念ながら市の考え方に進展があったとは言い難いものでした。
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