議会広報特別委員会視察報告

~会議録センターで“議会だより編集を学ぶ”研修~

会議録センターのホームページ

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議会広報特別委員会では2月1日(月)から2日(火)の一泊二日の日程で、下記のような内容で視察を行った。

第1日目 “議会だより編集を学ぶ”研修(2016年2月1日)
㈱会議録センター(埼玉県鴻巣市)
1、記事の取捨選択について
2、原稿の書き方・要約について
3、紙面クリニック・第34号から第41号

第2日目 東京都あきる野市議会(2016年2月2日)
・議会だよりのリニューアルの取り組みについて
・議会だよりの編集について

※そのうち、一日目の“議会だより編集を学ぶ”研修について、報告する。

《はじめに》
㈱会議録センターでの “議会だより編集を学ぶ”研修は、2年前から続けており今回が三回目。

議会だよりの作成・編集に当たっては、これが時間的にも技術的にも大変な仕事で敬遠されがちなことから、編集委員が2年で次々と交代してしまう現状にあり、そのノウハウやスキルが蓄積、継承されにくいという課題がある。

そこで、まずは技術的なことを学び委員個々のスキルアップと「安曇野市議会だより」の誌面改善を目指し、㈱会議録センターでの“議会だより編集を学ぶ”研修を始めたのが2年前のこと。非常に有意義な研修であり、編集委員が交代したところでも引き続き受講したいとの要望が多く、3回目の受講となった。
午後1時から5時まで、休憩時間もそこそこにじっくりと研修に取り組んだ。

1、 議会だより編集を学ぶ~記事の取捨選択
議会のことを市民に知らせる、市民が知る手段としては、まず傍聴があり議事録がある。これは基本の「き」ではあるが、使いこなすには市民にとって相当の努力を必要とするものだ。近年ではITの普及で議会ホームページや議会のネット中継も一般化してきている。議会基本条例の制定も広がり、議会と市民が直に向き合う議会報告会を実施する議会も増えてきた。
そんななかにあって、古典的な紙媒体である「議会だより」は今後の議会や市民にとってどのような位置づけになるのか、との問いかけから始まった。

そうはいっても、市民にとって最も身近な存在(身近になりうる存在)が「議会だより」であることは、(遠い将来は別として)間違いないと思われる。これを活用しない手はないということだ。
紙面やページ数に限りがあって、「あれも入れたい。これも載せたい」。でも「それは無理」と思えば窮屈に感じるだけだが、「議会だより」においては、記事の取捨選択にあたって「それは無理」と思って捨てることばかり考えるよりも、選ぶ、ピックアップする、という意識で編集に臨むことが大切。そのとき、議会(発信者)と市民(受信者)=「知らせたいこと、知らせるべきこと」と「知りたいこと、知っておくべきこと」のギャップの大きさに気付くべき。

それでは、実際の編集作業ではどうするのか。記事を選ぶにあたっての優先順位をどうするか考えてみることが有効。
① 市民が知りたいこと=興味・関心があること、生活に身近なこと
② 市民が知っておくべきこと=安曇野市民として
③ 議会が知らせるべきこと=議決(チェック)機関として
④ 議会が知らせたいこと=お知らせ、アピール

安曇野市議会だより第40号を例に、①の市民の「知りたい(興味)」を探ってみると、表紙の写真に表現されたこと、税金の使われ方や財政が市民一人当たりではどうなのか、このごろ何かと話題の政務活動費の問題、わたしの知っているあの議員の一般質問、市民の意見等々がある。
③の議会が知らせるべきこと、④議会が知らせたいこととしては、議会の議論や議決の経過を知らせること。具体的には、賛否が分かれた討論、質疑があったこと・多かったこと、議会が身近に感じられること、議会活動の周知、安曇野市政の課題等々がある。

そして、最後にそれらの内容を、どう紙面に構成していくか。従来のありきたりの構成から、いま一歩踏み出して工夫してみる。目線の流れを意識した読みやすい記事の配置や、「5分でわかる!定例会ダイジェスト」等のアイデアを提案してもらった。

2、 議会だより編集を学ぶ~原稿の書き方・要約について
①基本編、②要約編、③実践編の3コースのうち、②の要約編を受講。
要約には2つのタイプがあり、一つは「あらすじ型」=全体の話の流れが分かるようにまとめる。もう一つは「ポイント型」=最も重要なところだけをまとめる。といったところから始まり、要約について基本的な手順を学んだ。

詳細は添付の資料に譲るとして、要約のポイントとしては①読み手を意識する、②簡潔にする、③難解語は使用しない、④誤解を招かないの4点で、これらを踏まえ「読み手に伝わる」文章にすること。
以上のような講義のあと、実習としてA4版1ページの討論原稿を「あらすじ型」で180字に要約する、という課題に取り組んだ。各自まとめた要約に対し、講師から講評があり、たいへん勉強になった。

3、 紙面クリニック・第34号から第41号
㈱会議録センターでの研修を3回続けるなかで、最も期待しているのが 紙面クリニックである。今回は最初にクリニックを受けた時の第34号から、当日持参した最新号の第41号までを通して、紙面の改良について指導、助言を受けることができた。

・表紙写真の訴求力をアップするために、写真のキャプションにストーリー性を持たせ、読者を引き込む工夫をしよう。
・目次について、ページよりも項目を優先した形にしよう。この号で最も知らせたいことについて、表紙にそのためのスペースを確保しよう。(第41号表紙にQRコードの案内が無かったのは惜しかった。)
・グラフを使っただけで分かりやすくなるわけではない。グラフで何を示そうとしているか読み取れる解説を工夫しよう。
・見開きページの大見出しは勝負どころ。これで一気に本文記事に引き込まねばならないので、ワンパターンは避けて毎号変化を持たせよう。
・読みたくなるリード文、「温度」のある文章にしていこう。
・裏表紙はフルカラー印刷という条件を活かして、市民に向かって「傍聴に来てくださいね!」「議会に関心持ってくださいね!」という議会の思いが伝わるようなデザインを工夫しよう。

この2年間で改善された点は多く、研修とクリニックの効果を実感するとともに、さらなる課題も見えてきたので、よりいっそう意欲的に取り組んでいこうと気持ちを新たにしたところである。