入湯税を目的税として政策的に活用しよう

~安曇野市議会9月定例会
     小林じゅん子の一般質問(その2)~

しゃくなげの湯に、こんな入浴用の車椅子リフトがあれば

入湯税は、地方税法にある目的税の一つで、鉱泉や温泉の浴場がある市町村が、環境衛生施設、鉱泉源の保護管理施設、消防施設などの整備、そして観光施設の整備を含む観光振興に要する費用に充てるために課税しています。
残念なことに、入湯税収入は一般会計に占める割合はそれほど大きくないことと、目的税で使途が限られるという思い込みからか、その使われ方に対する関心が薄いように思います。実際のところ、入湯税の使途は、市が後づけで割り振りした数字を示すだけで、政策的に活用しようとする姿勢はあまり見えません。

【小林質問】 目的税である入湯税が明確に予算立てもされずに、使い道についても報告がないので、一般財源化しているようにしか見えないという現状があります。明確に予算化し、政策的に取り組む必要があるのではないか。

【財政部長】 目的税である入湯税を、より政策的に活用するため、平成31年度当初予算編成の段階で、入湯税を充当する事業をあらかじめ明確にして、観光振興、地域の振興等にも努めていきたい。また、入湯税を活用する事業とともに、入湯税の充当額がよりわかりやすく明示できるようにしていきたい。

【小林質問】 新しゃくなげの湯は好調で、入湯税収入は伸びている。市にとって温泉は地域振興や観光振興の重要な資源。その資源を生かす方向で入湯税の使い方を考える必要があるのでは。

【財政部長】 過去5年間の入湯税収入の平均は4,270万余。29年度は5,089万円。入湯税を使う事業をあらかじめ明確にして、観光振興や地域の振興に努めていきたい。

【小林質問】 しゃくなげの湯にある家族風呂は、障がい者の利用(車椅子等での入浴)に支障のない設備に改修する必要があるが、入湯税を使ってできないか。

【財政部長】 関係部局と入湯税の配分等を協議する中で、具体的にどのような形で予算化するのがよいか、取り組んでいきたい。

下記の図表を見ていただくとわかりますが、安曇野市が目的の区分ごとに満遍なく入湯税を割り振っているのに比べ、立科町では重点的に観光振興、観光施設整備に入湯税を充当しています(ほかはゼロ)。立科町の観光戦略が数字に表れています。安曇野市でも、しゃくなげの湯によって増加した入湯税収入もあるわけですから、目に見える形で有効活用することを考える必要があると思います。