保育園へのICT利活用事業の導入は慎重に 陳情書は採択
~陳情者の紹介で電磁波測定も~
市の認定子ども園でICT利活用の試験運用が始まることや、「公立保育園へICT利活用事業を導入するにあたり、無線LAN使用について慎重に検討することを求める陳情」が提出され、継続審査になっていることは、この前の6月議会の報告でもお伝えしました。
その後の福祉教育委員会の審査では、ICT導入推進側の意見を聴くだけでなく、電磁波の危険性についても意見を聴取する方向へ進み、陳情者の要望も受け入れアルプス認定こども園での電磁波測定も行われることになりました。
測定の結果は、午睡中の園児にセンサー付マットレスを使用することで、その園児たちは通常の環境では遭遇しない強いレベル=数μW/c㎡程度(1.0μW/c㎡~10.0μW/c㎡)の高周波電磁波にさらされることがわかりました。
「胎児、新生児、乳幼児などの幼少の子どもを、通常の居住環境ではまれにしか観測されない、数μW/c㎡ のレベルの強さの高周波電磁波に晒すのは、国際的には非難されかねない、非常識な事態と言えます。フランスをはじめとするいくつかの国々が、子どもの電磁波曝露に対して慎重な対応を取り始めていることの背景には、“子どもが大人とは異なった感受性・脆弱性がある”ことを示す膨大な科学的知見が積み上がってきているという事実がある。」という電磁波測定レポートも考慮した審査が行われ、9月議会において陳情は採択されました。
なお、安曇野市のアルプス認定こども園で、電磁波測定を行ったときのレポートが下記からご覧いただけます。
保育園児を対象とした午睡見守りWi-Fiシステムの電磁波測定
上田昌文(NPO法人市民科学研究室)
https://www.shiminkagaku.org/csijnewsletter_054_201910_hugsafety_ueda/