だれもが使える市営駐車場ではない!?

~穂高駅、穂高神社のすぐ南にある穂高駐車場の有効活用~

2019年度登山者用指定駐車場位置図

安曇野市に合併して4年後のある日、こんな内容のメールが届きました。
「大糸線脇にある職員駐車場は合併により職員数が減りガラガラ状態。穂高神社南側の駐車場もほぼ空き状態。穂高商業高校北側で足りる状態だと思います。この3つの駐車場に支払っている金額の総合計にはビックリします。この費用を子育て支援等に有効に使ったほうが良いのではないかと思います。」

上記の3つの駐車場の賃借料は「ビックリ」というのも無理はない金額で、年間1,000万円近い出費。穂高町だった時代にも、駐車場にこんなにお金がかかっているのかと驚きましたが、それだけの職員がいて無くてはならない駐車場でしたから、仕方ないなと思っていました。しかし、合併して職員は8つの庁舎に分散し、職員駐車場としての役目は終わったわけですから、今後どうするのか気になり、当時の予算説明会で質問した記憶があります。「このままただ維持していくだけではもったいない。今後どうするつもりか?」ときいたところ、「市の行事などあれば、大きな駐車場も必要になるが・・・。検討します」との答弁でした。

その後、この職員駐車場は平成27年度末で地権者へ一旦返却され、返却後は穂高駐車場運営協議会を組織して、引き続き現状のままこの運営協議会(観光協会、穂高神社など)が借り上げて、駐車場として利用できるようにしたものです。安曇野市は賃貸料の半額を補助金という形で負担しています。

ところが、この駐車場については、私は誰でも利用できると勝手に解釈をして駐車したことが何度かありましたが、実はそうではなかったのです。たまたま、ことしの夏、登山者可という駐車場案内の看板が倒れているという情報がフェイスブックで発信されたので、これは市役所に聞くのが手っ取り早いと思い、市役所内を聞いて回ったのです。ところが、管理はもう安曇野市の手を離れているとわかり、現在管理をしている「駐車場の運営協議会」に連絡をとって、立て直してもらったということがありました。その中で、「ああそうか、ここは誰でも使える駐車場ではなかったんだ」ということが分かり、非常な驚きでした。駐車場の案内表示には、「観光客、登山客以外の駐車を固くお断りします」と書かれていることも、そのとき初めて気が付きました。

①壊れた看板2019年8月18日

さて、そこで見ていただきたいのが2枚の写真(当時、フェイスブックで発信されたもの)。問題の駐車場の案内表示、壊れているので直してほしいとお願いしたときのもの。①は壊れていた時の写真で、②は直した後の写真です。お気付きになりましたか?案内表示の看板は元通りに立っているのですが、足元の汚い雑巾(のようなもの)やゴミは、そのまま放置されているではありませんか。一瞬、我が目を疑いましたが、ご覧のように雑巾やゴミは片付けられていませんでした。

 

 

②直した後の看板(2019年8月21日)

この穂高駐車場が有効活用されていない状況を見るにつけ、案内表示の看板は立て直しても、足元のゴミは目に入らず片付けようともしない管理者の姿勢が、駐車場運営にも反映しているようで、非常に残念な気がしました。

さて、12月議会では、経済建設委員会の委員となったのを機会に、経済建設委員会のなかで、この穂高駐車場の有効利用について聞いてみました。

観光交流促進課長の答弁は「確かに、案内表示は登山客用となっているが、実際のところ無料ということもあり、駅の周りの商店街の買物客や観光客にも利用されている現状。今後、登山客専用ということでなく、一般市民や穂高周辺の観光客にも使えるようにということで、運営協議会の方へ話をしていきたい。ただし、7月、8月の登山のトップシーズンになると、登山客の車であふれることもあり、運営上の課題もあるので、そのあたりを協議しながら進めていきたい。」というものでした。
駐車場運営協議会の規約には、公共交通の利便性を上げ、観光客の誘客を図るという目的も掲げられているので、今後に期待したいと思います。