使いやすい入浴料金割引券の発行について陳情

~小林じゅん子は採択に賛成するも反対多数で不採択に~

入浴料金割引券交付事業のお知らせ(安曇野市ホームページより)

 安曇野市では、70 歳以上の方や一定の障がいのある方に対して市内の入浴施設で使える入浴割引券を交付する事業を行っています(入浴料金割引券交付事業、1枚あたり300円の割引券を年間24枚交付)。

対象となる方には、申請書が送付されてくるので、必要事項を記入して市に申請することになっています。

 

 この入浴料金割引券について、もっと使いやすい入浴料金割引券を求める陳情があり、審議されました。私は採択に賛成しましたが、残念ながら反対多数で不採択となりました。以下は、小林じゅん子の賛成討論です。
 陳情第2号 使いやすい入浴料金割引券の発行について、原案に賛成、採択の立場で賛成討論をいたします。
これまでも使いやすいサービスにしていくために、市では様々工夫をされてきたことは理解しております。その結果として、現在はこのサービスの利用ができると思われる方々に申請書類をお送りし、申請があった方に割引券を発行しているという形になっています。

 

ところが、この申請の状況をお聞きしますと、この申請書をお送りした方から申請されたのが半分にも満たないというふうにお聞きをしました。残念ながらそういう状況ですので、これが本当に入浴割引券要りません、あるいは利用者に該当しません、ということで発行されていないのであればいいのですが、そのあたりの分析もまだ十分にできていないように感じました。

 

 その点についてちょっと詳しくお話ししますと、このサービスは高齢者の方や障害のある方々に申請書をお送りして、そこに該当するという場合、希望する場合に申請書を書いて返送してもらうことになっています。

この送られてくる状況を想像していただきたいんですけれども、まず、このサービスの趣旨が書かれた文書が入っている、1枚。そして、そのサービスを利用するに当たって、あなたが該当するかしないか、その要件が1枚あるいは2枚にわたって細かく書かれています。それを読んで自分が該当するかどうかを判断しなければいけないんですね。

 

 そして、いよいよ申請しようとなったときに、どのように申請書を書いたらいいかということで、申請書の書き方は丁寧につけてありますので、大体4枚、5枚を見て、判断して申請しなくてはならないのです。高齢者の方ですと、それはとても難しいことですし、障害のある方ですと、障害の状況によっては、それを自力で書いて出すことはとてもできないというような、これは利用されている方から実際に聞いたお話です。

 

 非常にハードルが高い手続だということで、それもあって半分以下の申請しかないのか、あるいは、本当にその要件を満たさずに申請できないという状況なのか、そういったことまでしっかりと検討されて、この陳情でいけば、使いやすい入浴割引券の発行ということですから、そういったことでは、またさらに、この陳情者が望んでいる使いやすさ以外にも様々市が対応していくべきことはあると思われますので、本陳情に賛成の立場の討論といたします。



採択に反対の意見としては、「使いやすい入浴料割引券の申請は不正使用をなくす意味合いもある。限られた財源の中で、よりよい制度を市は検討している」、「本人だけでなく連れて行ってくれる(クルマの)運転手にも使えるようにというのは、制度の趣旨とは違うのではないか。地域の中でのアシの確保の課題でもある」、「入浴割引券の申請率は、その無料券の利用率とそれほど変わらないので、入浴に行きたいと考える人の数と申請者の数は一致していると考えてよいのでは。移動手段の課題を解決することの方が重要」などがありました。