あづみ野ランドのプールを救って!住民訴訟

~2度にわたる住民監査請求を却下(いわゆる門前払い)~

穂高クリーンセンターの余熱利用施設・あづみ野ランド

昨日12月28日、長野地方裁判所へ住民訴訟の訴状を提出してきました。今朝の信濃毎日新聞には、「安曇野、健康増進施設改修巡り住民訴訟」の見出しで、限られたスペースに簡潔・的確に報道されています。

ただ、残念なのは、住民訴訟の前提となっている住民監査請求の段階では、大規模改修の設計業務委託費の支出の差し止めを求めていたのですが、2回の監査請求を経て4カ月が過ぎるうちに、設計は出来上がってしまったのです。業務委託費3800万円余は支払い済となり、もはや差し止めはできず。

支出済みならば、その支出についての損害賠償請求は住民監査請求と同趣旨のものとなるので、この住民訴訟がまたも却下(門前払い)とならないよう、裁判の趣旨(訴えの目的)の最後に、損害賠償請求の一項を加えたわけです。

損害賠償請求したところでプールが復活するわけでもないし、それよりも、大規模改修の計画見直しやプールの存続を願う気持ちの方がずっと大きいです。請求の趣旨は3つあって、1、あづみ野ランド大規模改修実施のための予算(概算)7億3,150万円の支出を差し止める。2、あづみ野ランド大規模改修事業の計画の見直しとプール存続。があって、最後に、3、穂高広域施設組合構成6市町村に対する損害賠償として3800万円余。としたのは、そういうわけです。

裁判、それも市議や市民が行政や首長を訴えるなどということは、なかなか理解されにくいことだと思いますので、下記の記事をご覧いただくなどして、住民監査請求を行った事情をご理解いただければと思います。

2022年7月15日
あづみ野ランドの大規模改修計画に住民監査請求
~プール廃止を望む声はどこに?おカネをかけなくてもプールは残せる~

2022年8月29日
あづみ野ランドの大規模改修計画に住民監査請求するも却下
~却下とは「訴えの要件を満たしていないので監査しない」ということ~

なお、この度の住民訴訟は、代理人弁護士を立てずに、原告市民3人の本人訴訟で訴えています。訴訟提起の際の手数料として印紙代1万3000円と通信用の切手6000円、本人訴訟であればこれだけの費用で裁判ができます。

本人訴訟でいくに当たって弁護士にも相談しましたし、そして、これで住民訴訟が3度目の私もよく分かっていますが、行政・お役所相手の裁判はほとんど勝ち目がありません。住民訴訟の原告住民側の勝訴率は約4%です。(三セク安曇野菜園損失補償の裁判で高裁勝訴判決をもらったのは奇跡!と言われてます)

でも、監査結果、訴訟の勝敗にかかわらず、被告となった行政はもちろん周辺の機関、今回は組合議会にも、反省を促す効果はあると考えています。私の一番の狙いは、問題追及して組合や職員を追い詰めることではなく、住民の声が反映する民主的な行政を実現することです。

先月11月17日の穂高広域施設組合議会の決算審議を傍聴し、「ここに一石を投じなければ何事もなかったことになってしまう」そして、「住民不在の行政と慣れ合い議会が続く」という思い、そして私たちが払っている貴重な税金が、こんなふうに行政側の都合いいように使われてはたまらないという怒りにも似た気持ちが、より強くなりました。

以上のような心境に至り、勝ち目はなくとも、無駄なことではないと信じ、住民訴訟を提起することにしました。

住民監査請求に参加してくださった皆さんには、住民訴訟の原告として裁判に参加することができますとお伝えしたところ、お二人の市民が名乗りをあげ原告となってくださいました。

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あづみ野ランドのプールを救って~瀕死のスワン~
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