市町村議会議員研修・自治体予算を考える
~年に1度、公費で受講することができます~
8月17日~18日、大津市にある全国市町村国際文化研修所(JIAM)の市町村議会議員研修に参加しました。実に4年ぶりの受講。コロナ感染症の影響で、この間はリモートでの受講でしたので、新幹線に乗るのも4年ぶりでした。台風7号とその後の大雨で8月15~17日は、東海道新幹線のダイヤが大きく乱れたため、研修参加が危ぶまれましたが、なんとか開講時間に間に合いました。
「3泊5日で6時間しか研修がない」と追及されている、どこぞの国会議員の海外視察とは違って、1泊2日で9時間みっちり勉強しました。ありがとうございました。
- 実施日時:令和5年8月17日(木)から令和5年8月18日(金)まで
17日(木)午後1時00分 ~午後5時00分
18日(金)午前9時15分 ~午後3時00分 - 研修先:全国市町村国際文化研修所(JIAM)
- 研修内容:テーマ「自治体予算を考える」
講 義:自治体予算の原則
歳入予算の基礎とそのチェックポイント
歳出予算の基礎とそのチェックポイント
演 習:グループ討議
講 義:財政の現状把握~地方公会計の活用~
演 習:グループ討議/発表・質疑・まとめ
講 師:武庫川女子大学経営学部教授 金﨑健太郎 氏 - 宿泊場所:全国市町村国際文化研修所(JIAM)宿泊棟
◆研修の成果とまとめ・所感
1、自治体予算の原則
予算の原則や予算制度についての解説や、自治体における予算編成の流れや予算書の読み方やその機能を学んだ。
これまでも自治体予算に関わる講座を何回か受講してきたが、自治体財政の見方と財政健全化法の関係や行政評価を用いた決算審査等々、やや高度なものだった。今回は自治体予算や財政の「基本のキ」とも言うべき内容で、一つひとつの基本事項が改めて腑に落ちたり、深い理解につながったり、自治体予算の入門編的講義でありながら非常に有益であった。
2、歳入予算と歳出予算の基礎とそれぞれのチェックポイント
自主財源と依存財源、一般財源と特定財源などの歳入予算の基本的な構造や考え方、予算上にあたっての留意点、歳入予算をチェックする際にポイント、歳出予算の基本的な構造と考え方、歳出予算をチェックする際にポイントなどを学んだ。
3、グループ討議
各自が問題意識を持つテーマごとに分かれ、グループで意見交換・情報交換。
JIAMの研修にはグループでの演習やグループ討議がセットされており、そこで全国の地方議会議員の方々と交流しながら勉強できることが大きな魅力。今回は、コロナ感染症の影響で4年ぶりにグループ討議に参加。1時間づつ2回のグループ討議では、多彩な地方議員の方々と学ぶなかで、様々な情報交換もできて非常に有意義な研修となった。
4、財政の現状把握①財政診断
自治体財政の診断や分析の手法を学んだ。
自治体財政を1枚に要約した「決算カード」は、日常的に関心を持って見ていないと、そう簡単に財政診断とはいかない。財政データを凝縮した決算カードには、行間に必要な説明等が省略されているので、なかなか分かりにくいが、今回の講義では決算カードの行間にあること、行間から読み取るべきことなど、財政診断に欠かせない決算カードの視点をしっかりと学ぶことができた。
5、財政の現状把握②地方公会計の活用
地方財政の適正化・効率化に貢献する地方公会計の基本と、地方公会計の活用について学んだ。
自治体の損益計算書(行政キャッシュフロー計算書)や貸借対照表、その見方や分析の仕方など、入門編として非常に分かりやすい講義でよかった。
6、グループ討議の発表・質疑・まとめ
グループ討議や意見交換の内容を各グループでまとめ、発表や質疑等を行い、情報を共有し2日間の研修のまとめとした。