安曇野市議会12月定例会 小林じゅん子の一般質問

~会計年度任用職員制度の問題点を直視し 公からまっとうな雇用を~

12月定例議会は12月4日(月)から始まります。

安曇野市役所

12月議会では、11日(月)に会派の代表質問があり、12日(火)~14日(木)の3日間が一般質問です。私は14日(木)の2番目なので、午前10時半ごろの出番になります。

テーマは「~会計年度任用職員制度の問題点を直視し 公からまっとうな雇用を~」
「公務員は優遇されている!」という批判はあっても「公務員の労働環境が酷い!」という報道は「官製ワーキングプア」という言葉が知られるまでほとんどなく、非正規公務員の問題は見落とされがちでした。

非正規雇用の問題は公務員の方が深刻です。公務員は一部の労働法の規制を受けません。民間の非正規労働問題を解決するために、労働者派遣法やパートタイム労働法のように非正規労働者に対して特別の保護を行う法律がありますが、非正規公務員はこのような労働法の適用も無いのです。

2005年の合併当時、安曇野市の正規職員860人に対し非正規職員は545人。2009年には男女別のデータで非正規職員は男性73人・女性559人、合計632人に増加。事務職員や保育士、教員、カウンセラーや相談員、図書館司書、調理員などが非正規に置き換わってきたが、増えた非正規職員のほとんどが女性です。「官製ワーキングプア」は女性の労働問題として社会問題化するなか、今年度の正規職員は735人まで減り、非正規職員は726人へと増加しており、住民サービスの低下につながりかねない状況が見えます。

「公務員が多すぎる」とはよく聞く話ですが、データからみれば事実ではないのです。総雇用者数に占める公務員・公的部門職員数はOECD31か国中最下位、平均が17.8%のところ日本5.9%というのは余りにも少ない。

自治体における非正規職員の任用適正化・処遇改善等を目的として、2020年度から会計年度任用職員制度が導入されましたが、残念ながらその目的が達成されたとは言えません。住民サービスを支える非正規職員の「まっとうな雇用」を実現していかないことには、住民の暮らしを守ることはできないという観点から質問します。

1、住民サービスを担う市政の支え手である非正規職員(会計年度任用職員)の「まっとうな雇用」を実現していかなければ、住民の暮らしを守ることはできないという観点について、市長の見解は

2、正規職員を減らし非正規職員(会計年度任用職員)に置き換えてきたことで、住民サービスの低下を招いているような状況はないか ※総務部ほか、福祉部、保健医療部、教育部に質問する

3、本市では、非正規職員(会計年度任用職員)の任用更新について市独自の規定を設けているが、そこをさらに進めて適材適所で有能な人材を長期的に任用できるようにすべきではないか

4、市政の支え手である非正規職員(会計年度任用職員)が不安定雇用であることは、最終的には深刻な社会問題につながるという問題意識を持ち、市としてできる限りの処遇改善に向けて取り組組むべきではないか

5、人事院勧告及び県人事委員会勧告をふまえた本市の会計年度任用職員の給与・報酬及び手当の引き上げについて

6、地方自治法の一部改正(令和6年4月1日から施行)に伴う、パートタイムの会計年度任用職員に対する勤勉手当の支給について