当選議員25名が初顔合わせした議員懇談会

~現職議員12名に対し新人議員13名、「会派制」はどう受け止められたか~

 昨日10日、当選議員25名が初顔合わせして議員懇談会が開かれました。現職議員12名に対し新人議員13名。この新人の方々は議員としての任期が10月23日からということで、市議会の正式な会議には位置付かないので「懇談会」という形になっているわけです。
 それにしても、定数25人のうち新人が13人で現職を上回り、この高い「代謝率」には驚きます。清新な風が吹くのか、風通し悪いままなのか、どんな議会になるのでしょうか。

 さて、この懇談会でわたしが最も気がかりだったことは「会派制」の問題。なぜかといえば、次のような経過があるからです。

2005年11月3日(8年前の第1期の安曇野市議会)
「会派」ってなに?
~当面は会派に属さず活動していきます~
http://junko.voicejapan.net/blog/2005/11/03/3748/

2009年11月9日(4年前の第2期の安曇野市議会)
平成21年安曇野市議会第3回臨時会(その1)
~無所属議員は議会運営委員会から排除
 http://junko.voicejapan.net/blog/2009/11/09/3520/

2013年10月11日の市民タイムス記事

 6月に制定されたばかりの議会基本条例、この第5条に会派の規定がありますが、「議員は、議会活動を行うため会派を結成することができる」という条文に落ち着くまで、じつはかなりの議論の紆余曲折がありました。
 全国の市議会には会派制をとっているところが現実には多いのですが、地方自治法には会派に関する規定はなく、「政務活動費は会派に交付する、1人でも会派とみなす」という記述があるだけです。
 会派制のメリット・デメリットを考えると、議会の最高規範である議会基本条例に、会派の条項を位置付けることについては大きく意見が分かれたため、「会派を結成するものとする」ではなく、「結成することができる」(結成しなくてもよい)というゆるやかな表現になったのです。

 というわけで、これまでのような「無所属議員は会派を組んでいないのだから議運には入れない」というような不公平な扱いがなされるようならば、何のための議会基本条例かということになります。何よりも議員平等の原則に従って、会派代表者会には無所属議員の代表も参加させること、委員会人事等についても差別的な扱いをしないことを再確認し、会派結成について合意しました。

 それにつけても、「定数25人のうち新人が13人で現職を上回った」影響は大きいと感じました。今回の議員懇談会と4年前のそれとでは、場の雰囲気がまったく違っていたからです。当時、この会派制について協議した時には、2~3の先輩議員の声高な発言で有無を言わさぬ気配が支配していました。「モノが言えない雰囲気がありますね・・・」と新人議員がつぶやいたのを思い出します。
 それに比べ今回は、「会派制といわれても今日初めて顔を合わせたところで、主義主張もわからない。すぐには会派を組むのは難しい」、「議員平等の原則から無所属だからといって阻害されるのはおかしい」など新人議員の発言が光っていました。先輩議員の上から押さえつけるような発言もありませんでした。
 先輩議員とはいえ、前回選挙より得票数を減らしたり、得票順位を落とした議員が多いので、多少の委縮効果があったのか、ある意味ゴリ押し発言が減ったのかもしれません。議員平等の原則からいえば、得票数だの順位だのにこだわること自体ナンセンスなのですが・・・