安曇野市議会9月定例会 小林じゅん子の一般質問(まとめ1)
~150年変わらない学校に発想・構造転換を~
「150年変わらない学校の構造」というのは、みんなで同じことを、同じペースで、同じようなやり方で、同質性の高い学年学級制の中で、出来合いの問いと答えを勉強するベルトコンベア型のシステムのこと(引用:苫野 一徳・哲学者、教育学者)。
150年前、明治政府は経済と軍事を発展させ国を強くするために国民の教育が急務と考え、教育制度に効率的な学年別の一斉授業を採用し今日に至っている。当初の教育目標は果たされたが、時代が変わり、社会が変わり、人々の意識や生活も変わってきたのに、150年前と変わらぬ学校システムでいいのか。不登校、いじめ、体罰、虐待、小1プロブレム、中一ギャップ、落ちこぼれ・吹きこぼれ、同調圧力、空気を読み合う人間関係等々、今日の学校で起こっている様々な問題は、「150年変わらない学校」の構造的な問題ととらえることができる。
【小林質問】 明治の学制公布から150年、みんなで同じことを、同じペースで、同じようなやり方で、同年齢の学年学級制の中で、教科ごとの出来合いの問いと答えを一斉に勉強させる学校のシステムは変わらない。不登校、いじめ、体罰、虐待、落ちこぼれ、吹きこぼれ、同調圧力等々、今日の学校で起こっていることは、この変わらない学校の構造的な問題にあるのではないか。
【教育長】 構造的な問題が全てではないと思うが、講義中心の一斉授業の形態、画一的なカリキュラムなど、なかなか変えられずにいることも事実だ。それでも現時点で、学校は理想とする方向に進んでいる手応えはある。
【小林質問】 現在の市教委・学校の取り組みは従来のシステムにのったもの。そこを発想転換して、学びの個別化、子どもたちの探究心・好奇心をカリキュラムの中核に据えたプロジェクト授業、通知表等の評価手段を変える等々、学校の構造転換として提案するが、どうか。
【教育部長】 提案を参考に検討する。
【小林質問】 150年変わらぬ学校の構造の中で「学校や教師は間違ってはならない、正しくあるべき」という呪いにも似たものが内面化しており、学校や教育行政が自己保身の対応になっていることはないか。最近の学校事故・事件から問う。
【教育長】 正しさに縛られているという認識はない。子どもを力によって制することは、教育の場から排除すべき。管理には、子どもや保護者に不安を与えぬよう、丁寧な説明が大事であるとの教訓を得た。