本予算は、旧5か町村の9月までの決算がすみ、そこで出てきた剰余金とこれから3月までに執行される予定の予算とを合わせて216億7172万2,000円となり、そこに安曇野市となったことで増加した3億3627万8,000円を加えて220億800万円という金額になっています。このことは安曇野市の予算といっても、その中身には安曇野市としての政策判断はあまりないということを表しており、議論がしにくい点もありました。
そうはいっても、合併後の事務の流れから許容すべきものもあるでしょうし、何より合併前の5町村がそれぞれに進めてきた事業の経緯やその意義を認め合うという意味合いからも、妥当な予算と考えられます。
しかし、一部気になる点もあるので、問題点を指摘し改善を求めた上で、平成17(2005)年度安曇野市一般会計予算に賛成するものです。
まず、給食センター設計管理委託料について。
一般質問では「実施設計に当たっては、熱源のオール電化について再検討する。」との答弁でしたが、その再検討には慎重にあたって頂きたい。といいますのも、設計のプロポーザルでオール電化構想が採用となった経緯には、不公正なやり取りがあったのではないかとの様々な憶測が飛び交っていたからです。実際に、建設委員会にはオール電化を熱心に勧める業界の人が入っており、その人がプロポーザルの審査員にも名を連ね、その後も給食センター建設の相談役になっていたり、傍から見れば不信感を持たれて当然といったやり方がまかり通っていました。いくら不正なことはないといっても、誤解や疑惑を招くような進め方は絶対に避けるべきです。今後の検討過程の情報公開なども含めて、慎重に再検討していただくよう要望します。
次に、林業振興費について。
国補林道事業の北沢線工事請負費、ふるさと林道緊急整備事業の北沢線工事請負費地方単独分については、旧穂高町から引き継いだ事業ですが、幅4mを確保し舗装した林道が必要とされるような大規模な森林整備の計画は、当面のところありません。林道は森林整備をするために作られるものですが、森林整備の具体的な計画がないにもかかわらず、林道改良ばかり行うことには矛盾があります。必要最小限の整備に切り替えることで工事費の削減をすること、そして本来必要な森林整備のために予算をまわすことを考えなければなりません。いくら補助事業だからといっても、税金の無駄遣いにつながることは止めるべきです。
以上の2点を要望したうえで、賛成討論といたします。