安曇野市議会3月定例会 新年度一般会計予算に反対

~予算とはなにか?~

予算に反対討論する小林じゅん子

予算とはなにか?
「予算は行政の設計図」
「予算は政策」
「予算は税金」

予算書の数字は予算額を示しているだけではなく、どんな政策のもとにどんな事業を計画しているのかを表しています。
ですから、「予算は行政の設計図」とも言えるわけです。そして、法律では次のように規定されています。

◆地方自治法第2条14項 地方公共団体は,その事務を処理するに当っては,住民の福祉の増進に努めるとともに,最小の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。

◆地方財政法第4条1項 地方公共団体の経費は,その目的を達成するための必要且つ最小の限度をこえて,これを支出してはならない。

当たり前と言えば当たり前のことですが、こうして法律の定めを改めて読んでみると、その重みに身の引き締まる思いがします。そして、続く◆地方自治法第2条16項 地方公共団体は、法令に違反してその事務を処理してはならない。なお、市町村及び特別区は、当該都道府県の条例に違反してその事務を処理してはならない。

これが、今回、令和3年度安曇野市一般会計予算に反対する根拠の一つでもあります。

以下、議案第25号 令和3年度安曇野市一般会計予算に対して、小林じゅん子が行った反対討論の内容です。

予算の個別の内容について反対の指摘をするというよりも、予算の調整・提案権、予算執行権を有する市長と市行政組織の内部統制の欠如により、適切な予算編成や適正な予算執行が行われるか疑問であるため反対せざるをえません。

このように市長に対する不信任を表明する形での予算反対はあまり例が無いと思いますので、内部統制の問題について若干の説明をします。
第三セクター三郷ベジタブルの粉飾決算をはじめとする市の出資法人のいくつかの不祥事、庁内においては入札情報漏えい事件では逮捕者も出ました。
公金の不適切な取り扱い、課税ミス、下水道受益者負担金5,200万円余が事務手続きミスにより時効消滅、情報公開公文書改変、損飲酒運転、交通事故といった不祥事が、合併してこのかた相次いで起こっています。

この1年を振り返ってみるだけでも、県の行政指導を受けたことや、認定こども園の損害賠償事件、庁内のセクハラ事件、公文書の紛失、またしても課税ミスという状況です。

この不祥事の多さは、それ自体由々しきことですが、それにも増して問題なのは、こうした不祥事を引き起こす原因はどこにあったのか厳しく見直し、その防止に向けて市長はじめ市役所組織を上げて、真剣に取り組んでこなかったことです。これがまさに内部統制の機能不全であり、行政に対する市民の信頼を大きく損なう結果となっているのです。

このような安曇野市行政の現状では、適切な予算編成や適正な予算執行が行われるか危ぶまれるのも当然のことです。
以上、令和3年度安曇野市一般会計予算に対する反対討論といたします。