議長選挙・副議長選挙がありました

安曇野市議会のホームページより

~これまでになく裏事情がよく見えた議長選・副議長選~

この前の議長選挙について「これまでにないドタバタの選挙戦」と報告した私ですが、今回の議長選をどう表現したらいいのか戸惑うばかりです。
前回が「ドタバタの選挙戦」なら、今回は「選挙戦なき事前取引」とでも言いましょうか。第1会派(9人)の会派・あづみ野と第2会派(6人)の政和クラブとの間で、議長、副議長、議会選出の監査委員、各委員長のポストの割り振りをしてきました。なにを勘違いしたのか、「無会派」の会派から「福祉教育委員会の委員長を出さないか」というお声掛けまであって、シラケてしまいました。議会人事の私物化はやめてもらいたいし、それに唯々諾々と従う会派には、もはや自立した議員はいないのか・・・ 幕が上がったばかりの第5期安曇野市議会、議長が決まる前に、もうすでに幕が下りてしまった感ありです。

さて、迎えた選挙後の初議会、10月29日。議長選です。立候補したのは会派・あづみ野の平林明議員と無会派(会派名)の増田望三郎議員。前段で書いたように、平林議員には会派・あづみ野の9票と政和クラブの6票がほぼ確実となっており、増田議員には残りの7票が集まるだろうと予想していましたが、もしかしたら各々の所信表明演説を聴いて考えが変わる人もあるかもしれないと、選挙するに値する選挙結果を期待していた私ではありました。

議長選のハイライト、ネット中継で公開されるなか、立候補に当たっての所信表明演説が行われました。平林議員の所信表明はソツなくこなしたが、どこの議会にも当てはまるような内容で、これといって特筆すべきものはなく、増田議員の2期8年間の議員経験から導き出された熱意に満ちた議会改革の提案は、力強く聴く人に響くものでした。これで2~3人の票は動いたのではないか・・・、そんな期待はするだけ無駄だったようです。

結果は平林議員に15票、増田議員に7票。一部会派による候補者一本化の動きがうかがわれる結果となりました。平林議員への15票は、会派あづみ野(公明+自民系で9票)+政和クラブ6票と思われ、結局のところ会派の縛りから自由に投票することができなかったことが見て取れます。

副議長選では、会派・あづみ野の一志信一郎議員がただ一人の立候補。会派・あづみ野は、議長も副議長も監査委員も全部取ろうとする勢い。第二会派の政和クラブが議長候補も副議長候補も出してこないなぜ?であるならば、こうした会派の都合が優先する市民不在の議長選・副議長選に対して、そこから外れた2つの会派は自由な形で何らかの批判票を投じることになりました。

結果、一志議員15票、私(小林純子)5票、増田議員1票、井出議員1票という結果になりました。副議長選に立候補していない私や増田議員、井出議員に入った票が批判票と考えられ、安曇野市議会の良心を示したものと思います。

会派拘束はないといいながら、投票結果を見れば「会派拘束」の圧力があったと推測されます。おそらく、「会派拘束」ではなくて「高度な政治的判断が必要な時もあるんだ・・・」みたいな話になっているのだろうと思います。

国政における政党政治、議院内閣制の会派制や派閥政治をお手本にしているようで、大きい会派がポストの割り振り等やるのは当たり前だと勘違いしているのだと思います。安曇野市議会がスタートした2007年10月、新たに会議規則を作たときのことですが、「市議会になったんだから、村会や町会とはちがう。国会だって会派制でやっている。会派制にすべきだ」という意見が多数を占め、安曇野市議会も会派制をとることになってしまったのです。

自治体政治は2元代表制ですから、会派の勢力争いなどしている場合ではなく、(市民を代表する)議会として市長と対峙すべきなのですが。

安曇野市議会の各種議員名簿はこちら
https://www.city.azumino.nagano.jp/site/gikai/list6-8.html